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その通りです。北海道警察は、真夏に北海道警察の体育館を閉め切って、ヒーターをたいて、その中を機動隊員がフル装備でダッシュしたりして、暑さに耐える訓練をやったりもしました。
熱中症で倒れませんか?
はい、そういうことも想定しながら、訓練をずっとさせるんです。サミット本番には主要県警から保健士さんを派遣してもらい、沖縄の病院とも連携させました。そのおかげで本番のときには、大きな病気やけが人も出なかったんです。
最初は、東京のほうは警備がきちんとしていて、沖縄は危ないんじゃないかと思いましたが、意外に沖縄の暑さは、何かよからぬことを起こそうと思っている人たちにとっても同じ条件だから、沖縄でよかった、ということもあるんですか。
まさに佐々木さんが言われたとおりでした。そういう人たちが、驚くような暑さのため活動困難に陥ったのではないでしょうか。
それからまた、実は沖縄でサミット警備をやっている最中に、東京の各国大使館が占拠されるという事案が起こると大変ですね。ですから、そういうことがないように考える。
全国が手薄になってしまう、のは問題ですからね。
ですから、在京各国大使館の警備強化もしなければならない。それに、たとえば北海道の空港でハイジャックがあって、「沖縄のサミットを中止せよ」と要求する人たちが出てくるかもしれない。そうすると成田空港や、羽田空港、関西空港をはじめ全国の空港についても警戒を強化しなければいけない、という話になるんです。
もっというと、世界各国にある日本大使館がそういうことになったら困るんですね。在外の日本大使館には警察庁から出向して勤務している人たちがいるんですけれども、そういう人たちが各国の地元の警察と連携を取りながら、その国の日本大使館の警戒強化を実施してもらうということも必要ですね。
つまり、私は、イベントの総合プロデューサーというか、オーケストラの指揮者みたいな立場で、この仕事を進めた、ということになるんですね。