佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

153

荒井由希子さん

国際労働機関(ILO)ジュネーブ本部
多国籍企業局 シニア・スペシャリスト

講演依頼について問い合わせをする

リサーチのプロセスが今後のアクションにつながるようにするんです

佐々木

ジュネーブに住むのは、それが初めて?

荒井

ヤングプロフェッショナルのときにジュネーブに1年ほどいたので、2度目です。でも1回目はフィールドに行くことしか見えていないので、あまりジュネーブも楽しまなかったです。今とだいぶライフスタイルも違いますね。

佐々木

そうすると、今は国連の多国籍企業局のシニア・スペシャリストとして、グローバルサプライチェーンにおける労働問題とかCSRをやっている、と。今、何ヵ国ぐらいを旅しているというか、見ているんですか?

荒井

私がカントリーレベルで、特に集中して今自分が直接担当しているのは、サブサハラ・アフリカだと、リベリア、シエラレオネ、コートジボアール、アンゴラ、モーリシャス、そしてマダガスカルも始めました。更に、アゼルバイジャン、インドネシア、それとラテンアメリカでは、主にアルゼンチン。メインにやっているのは、それぐらいです。あとは、いかにフィールドにいる人たちと連携をとりながら進めていくか、とか、だんだんいろんな人ができるようにして……。

佐々木

部下たちを育てたり?

荒井

部下というかチームメンバーです。途上国オフィスにいるILOの専門家のみならず、広い意味で、現地の専門家なども含めた「チーム」。アフリカで試した新しい手法を、現在、他国でも展開し始めたところ。今のところ、それをやっている人が私しかいないということで、自分で斬り込んで行くことが多いですが、一緒にやることで、ILO内のみならず、国レベルのキャパシティーも強化していきたいと考えています。

action-oriented researchというのですが、リサーチのプロセスが今後のアクションにつながるようにするんです。そのリサーチするプロセスでも、いろんなステークホルダーとのエンゲージメント(活動、やりとり)があって、そこでいろんな考えを促進していくとともに、情報を集めたり、データを創出する。そういったプロセスがインプットになって、報告書という形でアウトプットが出るんですが、そのアウトプットであるデータ、分析,提言が、さらに将来のアクションへのインプットになるんです。


  • 11 / 25


バックナンバー

過去の一覧

ページの先頭へ