佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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荒井由希子さん

国際労働機関(ILO)ジュネーブ本部
多国籍企業局 シニア・スペシャリスト

講演依頼について問い合わせをする

これはアルゼンチンの労働者のリーダーと面会をしたとき

荒井

あとは、本部を離れた途上国の現場といっても、いろいろあって。貧しい国や地域だけが現場ではありません。これはアルゼンチンの労働者のリーダーと面会をしたときのものです。何でこの写真を持っているかというと、この面会後、ユニオンのインターネットサイトにILOの訪問を受けたっていうニュースが出たことをのちのち知らされてたからです。今回、写真を持って来て、と言われて、そうだ、あそこに写真が掲載されてたはず、と思い出したんです。「申し訳ないけどインターネットに載っている、その写真を送って」ってお願いして頂いたんです。

佐々木

確かに仕事している写真ってなかなか無いんですよね。私もレポーターとして6年で20ヵ国以上行ったけど、現場の写真とか、仕事している写真ってほとんど無いんです。本当にこういう写真は貴重ね。フィリピンの山奥でもゲリラにはいっぱい写真撮られているんだけど。

荒井

問い合わせてみたら?驚かれるでしょうね。私も見たいです、ゲリラに囲まれた佐々木さん。私はたまたまインターネットと労組リーダーのご厚意で入手することができました。この会合では、アルゼンチンの労働事情を聞いたり、新しいプログラムの説明とそれに対する協力のお願いをしました。こちら、もう一枚の写真も南米から。ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイに、チリを加えた5ヵ国が参加して地域会議を企画したときに、共催者であるアルゼンチン労働省がプレゼンをする私を撮って下さったものです。ブラジルはポルトガル語ですが、その他4カ国はスペイン語の国なので、その二カ国語が会議の使用言語だったんです。

佐々木

語学はどんなふうに身につけたんですか? 英語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語が出来るんでしたよね。

荒井

スペイン語は大学で第二外国語として始めました。大学院では副専攻がラテンアメリカの地域研究なので、スペイン語and/orポルトガル語を修得することが卒業の条件だったんです。でも仕事で使える語学レベルというのは、アカデミックのレベルとはちょっと違うので、実質、スペイン語を鍛えられたのは、たぶん中南米の仕事を始めてからです。現場での実際の交渉とか、プロジェクトの立案とか計画書や報告書を書いたり、スペイン語で仕事をしたので。

同僚もラテンアメリカ出身の方が多かったんです。だから、日常、チームで話すのはスペイン語になるので、実際に使えるスペイン語はそこで築きあげたのかな、という気がしますし、言語って結構好きだったのかな、やっぱり。

佐々木

嫌いでは5ヵ国語とは、いかないでしょう。

荒井

自分で直接、資料を扱えるとか、人々の話を聞けるっていうのは、面白いし大事だと思っています。さすがにモンゴルの山奥とかアゼルバイジャンでは通訳をお願いしますが、いまのところ、ラテンアメリカ、フランス語圏アフリカ、アンゴラなどのポルトガル圏でも自分でやりとりできているので、その分、楽しいです。

佐々木

直接話せるから。


上:アルゼンチンの労組リーダーと面会、後ろに労働者階級に支持されたエバ・ペロン
下:メルコスルの5カ国フォーラムにて

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