佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

155

Saadia Zahidi
(サーディア・ザヒディ)
さん

世界経済フォーラム 男女格差・人材部門、シニア・ディレクター


米国では現在は管理職の50%以上が女性

ザヒディ氏

確かに男女平等ランキングでは、米国の順位はかなり高いですよね。そして世界の中で、このテーマに積極的に取り組んでいる国の一つでもあります。女性の政治参加に関しては、確かに米国は日本より上ですが、状況が日本より格段に良いというわけではありません。企業のトップに占める女性の割合は確かに米国のほうが日本よりも高いですが、男女比の差は今だに大きいです。

米国では、労働力の構成比に占める女性の割合が高いのであって、これは低賃金労働、特にパートタイム労働に従事する女性の割合が、米国では日本に比べて遥かに高いことを意味します。ただし、全体で見た場合、米国における男女の給料格差は、日本よりずっと狭まっています。

佐々木

ものすごく高収入の女性たちがいる、ということでしょうか。それに米国では、現在は管理職の50%が女性ではありませんか? 私は毎年フォーチュン誌の主催するMost Powerful Women Summit に参加していますが、そこでは、管理職は40%、50%と高くなってきたが、取締役が12%だということが、課題になっていました。

ザヒディ氏

米国は、労働力に女性が占める割合では44位でした。これは働く女性が日本より多いからです。さらに男女の給料の差も日本より少ないです。そして佐々木さんがご指摘になったように、中間管理職の男女比は57%対43%で、中間管理職は女性のポジションという流れが出来ていました。しかしそれでも男性57%ですから、男性が上回っています。ただこの状況を日本と比べると、日本は9対91ですから格段の差があります。つまり日本よりは、はるかに男女格差が少ないことが分かります。その取り組みからは、学べることがあるでしょう。


  • 14 / 15


バックナンバー

過去の一覧

ページの先頭へ