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(秋池玲子 / 鎌田由美子 / 藤巻幸夫 / 吉岡徹治 / 佐々木かをり※)※ファシリテーターピアのリポートを読む
250名を超える参加者が集まった人気の分科会。会場に入ると、客席からたくさんのカメラがステージの講師たちを撮影し始めます。そして笑顔の講師陣も会場をパチリ。スタート前からステージの上は和気あいあい。温かいムードで分科会が始まりました。
「仕事ができる人」とは、いったいどんな人を言うのだろうか。論理的思考? 先見性? それらを身に付けた人たちの中でもさらに、魅力的な人、人を引き付ける魅力がある人はどんな人たちなのでしょう。この分科会では、「セダクティブキャリア」というテーマで考えていきました。ここでは「セダクティブ」を魅了される人のこと、としました。この人と仕事をしたい、この人にまた会いたいと思わせる魅力を指します。
「セダクティブキャリアのすすめ」と題したこの分科会では、まず最初に「セダクティブなプロフェッショナルとは、どんな人だと思うか」という質問に、講師たちが答えていきました。
講師は、ボストンコンサルティンググループのパートナー&マネージング・ディレクターで、午前の講演をされた秋池玲子氏、東日本旅客鉄道でエキュートの仕掛け人、同じく午前に講演をされた鎌田由美子氏、藤巻兄弟社の藤巻幸夫氏、プロゴルファー石川遼君を育てたゴルフ部監督の吉岡徹治氏、そしてファシリテーターとしてイー・ウーマンおよびユニカルインターナショナル社長の佐々木かをりという5名。
口火を切った鎌田さんは「セダクティブとは、自分を持っている人」と答えると、藤巻さんは「本気でしゃべる人。本当の心でしゃべる人」と続けます。すると秋池さんは、「プロフェッショナルというのは、仕事のクオリティをきちんと出す人」「必ず成果を担保している人のことを指す」と静かに断言。そして、吉岡監督が「プロとは、くじけないこと」と続けます。もう、この時点で、「セダクティブ」であり「プロフェッショナル」であるとは、どういうことか、答えを聞かなくても、その答えの様子やステージ上の5人を見ていれば、伝わってきます。
秋池さんは、再生中の企業の人たちと話すとき毎週1時間、1週間に1回、何カ月か会い続けると、時間によって消化し、醸成して、コミュニケーションがとれるようになったという事例も話しながら、「その人が会議にいると嬉しいな、とも思う人」「もっと良くするためにはどうしたらいいだろうと考える明るい人」と、次々とセダクティブキャリアの条件を語ってくださいました。
吉岡さんも、「大人に好かれないとゴルフができなかった」という石川遼君のエピソードをたくさん交えながら、今、子どもたちをどのように育てているか。ゴルフの腕だけでなく、礼儀正しくて、人が集まってくる魅力的な人にするために何をしているのかを披露。講師たちも、互いの話にうなずくばかりです。
ファシリテーターの佐々木が質問を取り始めると、会場から一斉に多くの手が挙がります。「セダクティブとは生まれつきのものか、それもと研修などでトレーニングできるのか」「管理職になるとき、意識すべきことは」「伝える力を向上させるには」などなど。
講師一人ひとりの仕事の分野や対象は違っても「プロフェッショナル」であること、また、人を魅了する人たちであることが十分に体感できる、笑いとうなずきの絶えない90分でした。
セダクティブキャリアとは、一流の仕事をし、安定した成果を上げ、謙虚で、向上心のある、周囲をさわやかな気持ちにさせる人と、ファシリテーターの佐々木が締めくくり、18時からのパーティーの時間に少々食い込んでのディスカッションの続きと名刺交換はパーティー会場で、ということで、熱気に包まれて終了となりました。
注)出演者の肩書きは開催当時のものです。
それぞれがセダクティブなパネラーを見ながら、どうしたらああなれるの?と思いつつ拝聴。皆さん爽やかで見た目は優しい草食系……でありながら「本気」「仕事の成果」「くじけない」というお話の内容はガッツリ肉食系の方々でした。きっと「コミュニケーション能力」+「成果」+「可愛さ」のバランスなんだろうな。トレーニングで培えるものかどうかはわからないが、少しでも近づきたいと本気で思いました。魅力的な人のマネをしながら、礼儀正しく、未来志向で進んでいきたいと考えています。
「セダクティブ」自体、新しい考え方でした。人を使う人ではなく、人を引きつけられる人、仕事はきっちり成果を出すだけではなく、その成功体験の積み重ねで、しなやかかつ確固たる自信のオーラを放つ人間……、それが言語化され目からウロコでした。セダクティブになるためには? 自分が周りの理解や環境のせいにせず挑み続ける姿勢が、周りには“セダクティブ”に映るのではないかと思いました。今後は自分の意識化ももちろん、周りの同僚達へ“セダクティブ”を波及させていきたいと思います!
「巻き込み、巻き込まれが大切で、そのハブとなる」という言葉に心惹かれました。人との関わり合いが大切であるというのを再認識させられました。そうしながら自分が経営者としてハブになっていこう。リーダーを育てるために自分が積極的、魅力的なリーダーになります。もう一度会ってみたいと思われるような女性を目指し、いつでも恋愛をしているようなつもりで人と関わっていきたいです。簡潔な言葉、自然体の心を目指し面倒くさいことからすぐやります。いつも選択して丁寧な人生を送ります。
会場はなんともいえない心地よい空気感に包まれていました。昨年からいろいろと仕事を任されることが多くなり、これまでの仕事のやり方、進め方が本当によかったのかと迷っていました。「自分がこれだと思ったことをつらぬく」「評価は後からついてくる」と言う言葉に、分からないながらも自分を信じ思ったことを貫いてきたのはよかったんだ、と心と体が軽くなった気がしました。魅力的な人と言われようになる日を楽しみに、これからもこれだ!という思いを大事に頑張って行きたいと思いました。
「セダクティブは、自分自身で創り上げるもの」ということを実感しました。仕事のクオリティ・実績・チャーミングな性格・人間力(思考力や先見性、コミュニケーション能力、自信など)、どれか1つが優れているだけでも魅力は感じてもらえます。しかし、本当のセダクティブとは、「魅力を感じてもらう」のではなく、「人をひきつける魅力」。この違いは本当に大きいものなのですね。この人とまた一緒に仕事がしたい、と心から思ってもらえるようなセダクティブキャリアを身につけていきたいです。
「セダクティブキャリア」という言葉自体を知りませんでした。佐々木さんの説明から内容を理解できました。どの方のお話からもうかがえるのは「自分を持っている人」。また、秋池さんのお話を聞いて就職した時から「この人になら話せる」と思ってもらえる利用者との関係づくりを目指してきた私には「間違っていなかった」と思える瞬間でした。藤巻さんのお話にあった「ハブパーソン」の役割は職場や職能団体の中で自分に求められていると感じました。
人が人を魅了するのは、「私心がないこと」なのではないでしょうか。組織やプロジェクトの成果を上げるために、自分は何ができるのか懸命に考え、行動することによって、その人の魅力は輝きを増す。どうすれば人の役に立てるのか、地域は発展し豊かになれるのか、常に自分に問いかけながら、成果を上げる方法を考え実践することで、「あの人と仕事をしてみたい」と思ってもらえるような人間になりたいと思いました。来年、自分自身がどれだけ進歩しているのかとても楽しみです。また参加します。
5人のパネリストの方々は皆さん魅力的。他の人と何が違うのだろう……と拝見していたら、自信と笑顔だと気づきました。それぞれの素晴らしい実績を笑顔でさらっと話されているご様子がまさしく「セダクティブ」。努力と笑顔を絶やさないようにしようと心に刻みました。藤巻さんの「いい友達とつきあう」のが大切とのお言葉。このビジネス会議でもたくさんのステキな方々と出会えました。私も少しはセダクティブに近づけるよう、この出会いを大切にし、努力と笑顔を絶やさないようにします。