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スタート時間がやや遅れたために急遽プログラムが変更となり、この日のオープニングスピーチとなった「日本に必要な女性の視点」。細野豪志環境大臣は開口一番、「(佐々木)かをりさんから、『大臣の“演説”ではなく、中身のある講演を』と厳命をいただきました」と登壇前のやり取りを告白し、会場に温かな笑いが起こりました。
空気が和んだところで、細野大臣は今も検証作業が続く原発事故への対応について、真剣な面持ちで語ります。事故後の情報収集などを進める中で、自分たちに決定的に欠けていたこと。それは「人間の犠牲に対する視線ではないか」とも。「政府の然るべきポジションに女性がいたら、被災者にもっと向き合えたのではないかとも思います。しかし過去は変えられない。これから震災復興や日本の経済を考えたときに、女性の視点をどんどん活かしたい」
「新しい故郷」という考え方を現実のものにするためのソーシャルビジネスの活用、エネルギーシステムの転換などにおいても、女性の多様な視点は欠かすことができないと語る細野大臣。最後は、皆さんへ向けて熱いメッセージが贈られました。
「いつも笑わず、真剣な気持ちと表情で話すように心がけていますが、今、久しぶりに明るい気持ちになり、笑顔を浮かべて話しています。今の日本社会を皆さんと明るくしていって、前へ進めるようにしたい。そのための力を与えてほしいと思います」 柔らかな笑顔に向けて、この日最初の大きな喝采が鳴り響きました。
注)出演者の肩書きは開催当時のものです。