働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
「ちょうど今、石井(裕)先生から『出過ぎた杭は打たれない』というお話がありましたが、私はその『出過ぎた杭』を生み出す学校をつくっております」
前の講演のテーマを受けて、力強い挨拶をする小林りんさん。現在、軽井沢でインターナショナルスクールを開校するための設立準備財団代表理事として奔走される日々を送っています。
小林さんが2014年9月の開校を目指している学校は、日本で初めて文部科学省の認可を受けた全寮制インターナショナルスクールです。学校のミッションは、「アジア、太平洋地域に変革を起こせるリーダーを育てること」。 そのために重視している多様性、リスクテイキング、問題設定能力などの説明の後、小林さんがなぜこのようなインターナショナルスクールの設立を目指したのか、その原点となる経験が熱く語られました。
経団連から奨学金を受けてカナダのインターナショナルスクールへ留学した際に、教育の格差を目の当たりにしたこと。ユニセフのプログラムオフィサーとしてフィリピンに駐在した際に、ストリートチルドレンの非公式教育に携わったこと。 そして、2008年8月に帰国後、学校設立を決意し、走り続けた4年間。いよいよ来月は着工を迎えるという今日まで様々な紆余曲折を経た日々のお話に、皆さんは真剣な表情で聞き入っています。
最後に、小林さんは会場へまっすぐに目を向け、「今日は本当に前向きで、ワクワクするような場所ですから、こんなことを言う必要はないかも知れませんが……」と前置きしながら、希望に満ちた言葉を贈ってくださいました。
「日本では悲壮感が渦巻いていますが、それを変えられるのは一人ひとりのアクションしかない。自分が世界の中に起こってほしいという変革に、自分自身がなっていくことが大事。その言葉を、ここにいる皆さんに贈らせていただきたいと思います」 会場全体を大きな感動で包んだ小林さんの行動力。拍手をする皆さんの表情も、その力を受けて明るく輝いていました。
注)出演者の肩書きは開催当時のものです。