第17回国際女性ビジネス会議リポート

トークショー

「今、日本が始めること」

石倉 洋子 さん

慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科教授

夏野 剛 さん

慶應義塾大学 政策・メディア研究科特別招聘教授

石倉 洋子さん

午前中最後のプログラムは、グローバルかつ多彩なキャリアで経営戦略などの分野を牽引している石倉洋子さんと、iモードの立ち上げや先鋭的な戦略で知られる夏野剛さんによるスペシャルトークショーです。

昨年も大いに会場を沸かしてくださった石倉さん。そして、今もっとも注目されているビジネスリーダーのお一人である夏野さん。お二人がステージに上がると、皆さんから期待をこめた大きな拍手が起こりました。

夏野 剛さん

立ったまま、楽しげに笑顔を交わすお二人。石倉さんが「まず、自分は世界を動かしたいと思っている人、何人くらいいますか?」と大きな声で呼びかけると、多くの方の手が一斉に挙がりました。皆さんの熱意を受け止めるように、セッションがスタートします。

日本は今、世界の中でどのような位置付けなのか。豊富な個人資産、人材、技術力などの強みと同時に、資金と人の流動性が鈍いなどの弱みも挙げられました。 では、そういった状況の日本が始めるべきこととは? トークは、インターネットによって劇的な変化を遂げた個人の発信力、情報収集能力へと展開していきます。



「個人の力と組織の力のパワーバランスが完全にシフトしたなと日々感じます」という夏野さん。 「だからまずは自分の好きなこと、気になることを、3カ月間は突き詰めてみてほしい」「無理にグローバル化とか、高い志を持たなければとか、そんなに難しく考える必要はない?」と返す石倉さん。 「そう、ものすごく単純です。僕がお財布ケータイを作ったのも、小銭が邪魔だったから(笑)」

幼い頃から義憤が多かったという夏野さん。その原動力から始まった、数々の大きな変革。笑いを交えながら語るその姿に、皆さんが引き込まれます。

「そうですね。私もまずはやってみるということが、今の時代、絶対に必要なことだと思います。考えてしまうと、意味、時間、資金など言い訳リストは限りなく作れてしまう。私たちみんな、気になることを今日から追求しましょう!」

「一人のオタクが、100人の優秀な人間に勝る時代ですから。日本を世界一のオタク大国にしましょう」

お二人が出した結論、「日本が始めること」の原点は、やはり個人。一人ひとりが巻き込まれずにはいられない強力なメッセージを共有し、スペシャルトークは幕を閉じました。

 

注)出演者の肩書きは開催当時のものです。


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