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キャリアを伸ばし、グローバルな視点で貢献する人であるために、30代前半までに学んでおきたいこととは? 参加者の7割が20代以下という若々しさにあふれた会場で、少し前を歩いている先輩方とのディスカッションが始まりました。
スピーカーの一人、秋田稲美さんは、コーチングなどの教育事業を展開する株式会社エ・ム・ズの代表取締役を務めています。27歳で離婚、3年ぶりに社会へ出てアルバイトから始め、パソコンを学び、インストラクターとして独立。やがてコーチングのスキルを身につけることで新たなステージへ。そのパワフルな行動力と迅速な判断力に圧倒されます。明るく歯切れのよい口調は、みなさんを引き込んでいきました。
もう一人のスピーカーは、日経印刷株式会社の営業課長として活躍する加藤慶子さんです。 「私は普通の会社員。みなさんと同じ目線で話ができるんじゃないかと思います」と語り始めたのは、意外にも「当初は営業が好きになれず、やめたいと思っていた」という20代のご自身の姿。そんな加藤さんが「仕事に振り回されていた自分が、自分で仕事を動かしているという意識に切り替わった瞬間があった」といいます。秋田さんとは好対照の、穏やかに語られる言葉が心に深く染みていきます。
中盤で秋田さんが、「田嶌さんの話も聞かせてください」と提案。ファシリテーターである田嶌万友香アナウンサーが、「私のことを話す予定はなかったんですけど(笑)」とはにかみながら、育休取得後に職場での立場が変わり、自分にしかできない取材をするしかないと決意、ドキュメンタリー番組の制作に取り組んだ経緯を熱く語りました。
後半のディスカッションでは、「キャリアを充実させるためには、プライベートも大切?」「子育てとキャリアアップの両立に必要なことは?」「部下とのコミュニケーションスキルを伸ばすには」など、多くの質問が飛び交いました。議論が白熱し、進行する田嶌さんも「どんどん(手が)挙がってきましたね!」と、その熱気に感動しています。
秋田さんの「自分の思うようにならないことがあって、初めて人は成長する。例えば理不尽な上司がいることは、すごくハッピーなこと。上司に感謝しましょう!」という言葉には、会場全体が明るい笑い声に包まれました。 加藤さんは「ライフステージの変化の中で仕事を続けるためには、これだと言える得意な分野を見つけておくこと。そうすればどんなときでも貢献でき、長く働けると思います」と語り、みなさん大きくうなずきます。
先輩方の温かい言葉、失敗談も含めた等身大の言葉。会場を後にされるみなさんのすがすがしい表情から、一人ひとりが大きな勇気を得られたことが伝わってくる嬉しいひとときとなりました。
注)出演者の肩書きは開催当時のものです。
kazuoiさん
35歳まであと3年。キャリアを今後も伸ばすために、そのカギは何なのか?を発見しようと思い、今回この円卓会議に参加した。
このセッションで強く感じたことは、「いかにチャンスをつかみ取るか?」だ。
様々なステージ、日ごろの仕事の中にもいろいろなチャンスが転がっているが、そのチャンスをチャンスと自分でとらえて、いかに自分のものにしていくか、キャリアを伸ばす手段とできるか。「これだ!」というものを作るか。まだまだあと3年もある。がむしゃらにチャンスに挑みたいと思った。