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エキスプローラーズ・グランドスラム 世界最年少達成記録保持者
あら。まずは悩まなくていいんじゃない? 私、「悩む」という言葉は人生で使ったことがないと本に書いたんだけど。
一度も?
うん。つまり、悩むという単語を使わないんです。「悩んでいます」って言うっていう表現は、終わりがないような、出口がないような印象を自分に与えるでしょ? たとえば、「仕事と山登りと、どういうふうに時間配分しようかというのが一つの課題なんです」とかって言えば、課題だから解決しそうじゃない?だけど、「悩んでいるんです」っていう言葉を使うと……。
言葉のニュアンスが、ということですね?
そう。「悩んでいるんです」っていう単語自体が、自分に対して「これは回答がない、あるいは長期間答えが出ない、どこから紐解いていいか分からない」というような意味をつけてしまっているから、「悩んでいる」って口にした途端に、うまくいかない。だから、「悩み」っていう単語を使わないの。
分かりました。いいアドバイス、ありがとうございます。この「悩み」っていう言葉が今日何度も出てきた理由は、昨日、友人に「真鈴って何か悩みある?」って聞かれて、すごく考えたんですよね。
ないでしょ?
で、私、一日中考えていて。「悩みといえば……」って。で、今日、悩みに関してずっと考えていたら、ふっと涙が出てきて……。(笑)
そういうネガティブな洗脳はやめたほうがいいから、「悩みは?」って聞かれたら、「ないです」って答えるの。「ないです」っていうのは、課題がないわけじゃないんだけど、「悩み」と呼ぶものはない、ということ。「課題」って呼べば解決しそうじゃない? たとえば、エベレストに登るっていうのは、「登れるかどうか悩んでいます」って言いわず、「エベレストに登りたいから課題解決していくんです」って言うでしょう。課題といえば、筋肉を鍛えるとか、練習で1回は何か違う山に登ってみるかとか、ひとつひとつやることが見えて、ちゃんと克服していけるじゃないですか。でも、悩むと表現してしまうと、何も進まない。
その言葉のチョイスは、その通りですね。いいアドバイスをいただいて、よかった。