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会議番号:3080 開催期間 2011年02月21日- 02月28日
子どもの頃にクジラを食べたという「marco302」さん、「地球交響曲」さん、「herb tea」さん、最近、町で鯨肉を見つけにくいと思いませんか。「おれんじ78」さんが指摘された通りです。 実は、大手の食料会社も量販店も、鯨肉を扱うと反捕鯨団体から批判され、海外でのビジネスに支障をきたすので、鯨肉を扱わないのです。 ただ、鯨肉がおいしいかと言うと、おいしいものがふえた現在では微妙だと思います。私は仙台の女子大で食文化論を教えているのですが、授業で、クジラのベーコンを供したら、「獣臭い」といった反応が多く、不評でした。 「kazuoi」さんは、「コロ」(皮脂肪)や「おばけ」(尾ひれを水でさらしたもの)が好物のようですね。捕鯨基地の鮎川を抱える石巻の人は刺身が大好きです。私は、刺身のほか、のどの部分の「鹿の子」のすき焼きや、舌の「さえずり」のベーコンなど食べました。 馬肉やカエルを食べるフランス人は、食べない米国人から驚かれるようで、「なっちゃん」さんが観察した通りだと思います。クジラも食文化の違いだと理解されればいいのですが、かわいいフリッパーの親類、知的能力が高いので宇宙人が人類以外で接する可能性を持つ高等動物といったイメージが浸透されていて、これは反捕鯨が強いハリウッドの陰謀だという説がありますが、とても覆すのは難しいと思います。 日本政府が反捕鯨の国際世論や国内での需要減を考慮しながら模索し始めたのは、南極海での調査捕鯨を縮小する代わりに、日本近海での商業捕鯨を認めさせる、という作戦です。沿岸捕鯨は、網走、鮎川(宮城)、和田(千葉)、太地(和歌山)を基地に行われていて、IWCの規制にかからないツチクジラなどを獲る一方、沿岸での調査捕鯨にも携わっています。 沿岸なら200カイリの内側ですから、反捕鯨団体が実力行使すれば、海上保安庁が実力で追い返すことができるメリットがあります。しかし、遠洋捕鯨から撤退すれば、沿岸捕鯨が次の標的になると心配するひとたちもいます。沿岸主体に切り替えるという作戦は、どうですか。評価できますか。
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