イー・ウーマン（ewoman）

カルロス・ゴーン氏に期待（銀木犀・55）

日産のカルロス・ゴーン氏に対する信頼感から、yesにしました。大きな組織の体質を自力で変えるということは、多分誰にとっても困難だと私は考えます。かつての日産が、かつてのJALがそうだったように、外部からの刺激、揺さぶりを受けて、これだけの不祥事をチャンスに変えることは可能と思います。カルロス・ゴーン氏の日産のもとで、会社の体質に変革をもたらし、立ち直って欲しいです。

経験のある日産だからできる（DiamondBar・東京都・47）

経営危機を経験し、ゴーンさんの手腕や従業員の努力で立ち直ることができた日産だけに、三菱を再生させることができると思います。お客様からのクレームを受けたり生産現場で働く人たちは、今回の事件の問題の大きさを誰よりも感じているでしょうし、何とか会社を再生したいと思っているのでは。日産の指導の下、現場社員が本気で取り組めば、体質を変えることができると思います。

期待を込めてYES（kemkem・岡山県・56）

三菱自動車は私の街の基幹産業であり、私の愛車も三菱製なので。三菱車のデザイン、運動性能など長所はあるのに、それを生かし切れていないと感じていました。日産との提携で得意分野に注力できるならば再生のチャンスになるでしょう。古いブランド名に固執せず、今まで培った技術と地元との繋がりを大切にして生まれ変わってほしい。いや、生まれ変わる責任があることを経営陣によーく認識していただきたいです。

外からの力で止められれば（violet-m・神奈川県・45）

家の車が三菱RVRなので、乗っているのが恥ずかしいような複雑な気持ちです。隠ぺい体質は雪だるま式に育ってしまったと思います。雪だるまを構成する雪に、止める力はありません。外からの力で止めないと、転がり続け、大きくなってしまうのでしょう。私は、隠ぺいを始めた初めの塊を粉砕していただきたいですし、転がす力だった「天下の三菱のプレッシャー」も不要なので、日産の介入に期待しています。変なプライドはいりません。ものづくりは誠実であってほしいです。

財閥系の名前を無くすこと（SallyChan・東京都・45）

日本の経済は「自動車産業」で成り立っているのですから、もしも三菱自動車が倒産すれば、日本の経済は大打撃でしょう。M&Aという形であればより強大な自動車会社に成長することが期待できます。隠蔽気質はここでしっかり改善して、財閥系の名前を無くすことがかえっていいんではないかという気がします。

変わらざるをえない（くみboo・51）

今回、日産は、自ら三菱の燃費不正問題を指摘し、株価が大幅下落したところで、上手に三菱自動車株を手に入れたな～という印象が強くあります。三菱自動車は自分たちでは体質を変えることができなかったけれど、日産がかかわることで、何かしら変化していくのではと期待しています。これで変われなければもう後はないと思います。

哲学を変えることが必要！（シンゴパパ・静岡県・49）

今のままでは良くなるとは思いません。企業の文化、体質を変えるのは本当に大変だと思います。本当に企業文化を変えるためには、経営陣を変えるだけではなく、その企業のフィロソフィー（哲学）を変える必要があると思います。売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よしを満足する企業が世紀を超えて生き続ける権利があると思います。

まず無理では（Ａ６Ｍ２・愛知県・59）

株式会社は拡大再生産と利益分配の為の組織だと思いますが、事業目的＝会社の存続意義を忘れてしまうと、存続可能性は低いと思います。三菱自動車の場合は、何故、自動車を製造しているのかが曖昧になっているのではないでしょうか。また、三菱グループの一員であることの重みも共有されていないのではないでしょうか。私は、日産自動車の傘下に入っても、自らの存在意義が分かっていない会社は再び過ちを起こし、次は日産ブランドを毀損すると思います。

次第にもとの体質に戻るのでは（くみこさん・宮城県・38）

20年近く前に亡くなった父親は「不祥事を聞かない三菱車が一番信頼できる。他はダメだ」と言って、ずっと三菱車を愛用していました。今となっては、「ずっとばれることがなかった」だけだったようで、私としては不祥事がないのは良いものを作る会社の判断材料と思っていました。「不祥事はしょうがない。まったくないのは逆に怪しい」ととらえた方がいいのだろうか、と考えてしまいました。

SallyChanさんの言われるような「財閥系の名前は無くす」ということは考えていないだろうと思います。理由は二つあります。まず第一、新聞でも報道されていますが、東南アジアでスリーダイヤモンドのブランドは比較的強いということ。第二に、スリーダイヤモンドであるからこそ売れていた部分もあるということです。日産は、Nissanというブランドにスリーダイヤモンドのブランドが加わるということになるでしょうか。もちろんそれにルノーのブランドもありますね。ひょっとすると新しい持ち株会社をつくるということもありうるかもしれません。
 
皆さんのお考えは総じて楽観的ですね。でも、私はもう一波乱も二波乱もあると考えます。なぜならこの問題は、日本企業のコンプライアンスが急におかしくなってきたことに起因しているわけではないと思うからです。一般論として言います。日本企業はある意味で昔からほとんど変わっていないのでしょう（とくに昔からある企業は）。つまり国内市場ではあまり競争せず、外国企業を国内に入れたりすることもあまりなく、海外市場もすべて日本人でコントロールするのが普通でした。
 
いまでこそそれは少し変わっていると思いますが、まだまだ古い感覚で経営している日本企業は多いと考えます。たとえばシャープが台湾の鴻海に身売りしたとき、果たしてシャープの経営陣にそういう感覚があったでしょうか。鴻海から役員の半分以上を送り込まれる段階になって、かなり慌てたのではないかと想像しています。要するに、日本の産業は、海外に進出しても、国内市場ではかなり馴れ合いの競争しかしていなかったような気がします。
 
日本の人口が減り、市場が縮小し始めて、いままでのような馴れ合いではすまなくなっている。それが日本企業の現状ではないでしょうか。そうだとすると三菱自動車がこれで回復軌道に乗るというのは難しいかもしれません。岡山の水島工場でも相当の厳しい合理化を迫られることになるかもしれないと考えます。そしてすっかり日産傘下に入ったときに、三菱自動車がどう変わったかが明らかになるでしょう。その過程には3年、あるいは5年かかるかもしれません。
 
さて皆さんに少し嫌な質問をします。三菱自動車をはじめ大企業のスキャンダルが相次いでいますが、私はこうしたスキャンダルはこれからもまだまだ出てくると考えています。皆さんはどうお考えですか。
「三菱自動車。よくなると思いますか？」にYES、NOでお答えの上、あなたの考えをお聞かせください。


★藤田議長の過去の円卓会議より
・夏の選挙、民進党を支持しますか？
・海外メディアのニュース、ウォッチしていますか？
・18歳選挙権。期待していることありますか？

• 2016.05.16
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹