佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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Marina Mahathir
(マリナ・マハティール)
さん

ライター・マハティール元首相長女


父からは、たくさんのことを学びました

佐々木

あなたは、そんなお父様から何を学びましたか?

マハティール

父からは、本当にたくさんのことを学びました。私の両親は礼儀作法に厳しく、特に年上の方々に対して、正しい作法を求めました。 私たちは年上の人に対し、その人がどんな職業であろうと、敬意を払うことを教えられました。

子どものころ、自宅には大きな庭があったので庭師がいたんです。 庭師が仕事をしていると、私たちは彼の後をついて回って、たくさんのおとぎ話を聞きました。 とてもいい人だったのですが、ある日、彼が父への不満を口にしたので、私は彼に向かって舌を突き出しました。 マレー文化で、この行為はとても無礼と考えられており、決してしてはいけない行為です。 彼は父にそのことを言ったので、私はお仕置きでお尻を叩かれました。

その時、私は誰に対してもそのようなことをしてはいけないということを学んだんです。 私たちは誰に対しても敬意を払い、礼儀を尽くすことを教えられました。

それから父は「何でもタダで手に入るものはない、働いて手に入れなければならない、タダで手に入るものは何もない」ということをよく言っていました。 でも、新聞には、さまざまな懸賞が掲載されていていたんですよね。 スローガンを書いて応募するとか。当時、マレーシア航空が設立されたばかりで、初就航がロンドン便でした。 誰もがロンドンに行きたがって、いろいろ応募していたのです。私たちも兄弟みんなで懸賞に応募したんですよ。 父は笑いながら「絶対に当たらないよ」と言っていましたが、本当に一度も当たりませんでした(笑)。

佐々木

私は学生時代よく当たったんですよ。

マハティール

本当に!?

佐々木

たとえば沖縄旅行は2回当たりましたし、そのほかも、カメラに、レコード、花瓶、お財布、現金も。

マハティール

本当に? 私は一度も当たったことがないんです! イベントやパーティーに参加するとよくクジ引きがありますが、 私はそれすら、一度も当たったことはありません!

佐々木

でも、それは大切な教えですよね。社会的に地位が高くなったり、有名になると、いろいろなものが贈呈されたりしますよね。 あまりお金を使わなくてもいいようになってしまうこともある。だからこそお父様は意識して、働くことをお伝えになったんでしょうね。

マハティール

そうです。でも、その頃父が首相になるなんて想像さえしていませんでしたよ。 でも、両親が私たちによく教えたことは、社会活動にボランティアとして参加することです。 父も多分ロータリークラブの代表だったんだと思うんです。スピーチに各地に行っていました。それが、下手でね。 若いころの父はカチカチになって話してたんですよ。母も熱心にボランティア活動をしていました。 母が出かける度には、祖母の家に預けられていて、そこで漫画を読んだりしていたので、良く覚えているんです。 両親がそういう活動をしていたのはとてもよく覚えています。


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