佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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Marina Mahathir
(マリナ・マハティール)
さん

ライター・マハティール元首相長女


もう少し親は子どもに礼儀を教えることに力を入れる必要がある

佐々木

礼儀についても大切にされていますよね。ご両親は礼儀作法にとても厳しかったと。文化的、歴史的な観点から、日本人はとても礼儀正しい人種だと思われていました。

マハティール

今でもそうでしょう!

佐々木

もちろん、日本の「おもてなし」は世界に誇るものです。でも日本の中でも礼儀作法を知らない人は増えています。マレーシアでも同じようなことは起こっていますか? 礼儀とは一体どんなものでしょうか?

マハティール

今でも昔からの慣習は少し残っています。年配者に敬意を払うべきだと。若者が年配者を名前で呼ぶ時は、常に、「おばさん」「おじさん」または「お姉さん」「お兄さん」と呼びます。そういう慣習は今でも残っています。私は現代的な慣習に慣れてしまっていますが、でも娘の友人に名前で呼び捨てされたら違和感を覚えます。

佐々木

マリナと呼び捨てするのではなく、マハティールさんと?

マハティール

たとえば「マリナお姉さん」とか。そういった礼儀作法は今でも残っていますが、もっと残すべきだと思います。それから、子どもたちはもっと「お願いします」「ありがとう」といった言葉を使うようにしたらいいと思います。私は特にそういったことに厳しいので、「お願いします」「ありがとう」という言葉を頻繁に口にするように子どもたちに伝えてきました。

慣習は少しずつ変わってきていますが、多分、最近の親は忙しい、ということもあると思うんですが、子どもたちは礼儀作法をひとりでに身につけると思っているのでしょうね。

佐々木

自然にね。

マハティール

そうです。でも私はそうとは思いません。自然に、というと、子どもは悪いことも自然と身につけてしまうものでしょう? 親が悪い振る舞いをすれば、子どもも同じことをします。今の世の中は、物質主義になっているし、マナーがなく、貪欲になっている。心配です。

佐々木

特にテレビやインターネットからも、さまざまな情報が入ってきますからね。家庭で意図的に子どもに教えていく必要がありますね。

マハティール

たくさんのことを教える必要があると思います。例えば、マレーシアでは、道路の渡り方を知らない人がいます。勝手に渡ってしまうのです。

佐々木

え?

マハティール

周りを見ないんです。私が子どものころ、学校で道路の渡り方を教えてもらった記憶があります。右、左を見て確認してから渡るようにと。

佐々木

日本では、今でもそう教えていますよ。

マハティール

しかし今は周りを見ないで道路を渡っている人がいるので、学校で教えていないのだと思います。だんだん価値観が変わってきているので、とても心配しています。ですから、もう少し親は子どもに礼儀を教えることに力を入れる必要があると思うんですよ。


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