佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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南谷真鈴さん

エキスプローラーズ・グランドスラム 世界最年少達成記録保持者


壮絶な感じをポジティブの方向に向ける

南谷

気付いたのがですね、一番辛いと思っていた時期のことを振り返ると、その時に一番、バネのように、その壮絶な感じをポジティブの方向に向けると、何だか、気付いたらロケットのように行っていた、みたいなことが結構多いなって。

佐々木

すばらしい! 私、本に「人生はジェットコースター」って書いたの。25年ぐらい前に。

南谷

もう、まさにジェットコースターのように……。

佐々木

どういうことかっていうと、落ちていく時って、本物のジェットコースターはどんどん加速していくんですよね、落ちるから。車でもジェットコースターでも何でも、山を降りる時って、トロッコが下に落ちるわけだから、シューッと下に落ちるじゃないですか。で、落ちると、どん底をすごく速く通り抜けられるの。

南谷

シュッ!みたいな!?

佐々木

そうそう。もう、勢いで、シュッ!て次に上がるの。だけど、多くの人間は、落ちそうな時にブレーキを踏むのよね。「今日までの人生はよかったのに、何で私、ここで落ちなきゃいけないの? 落ちたくない。どん底を見たくない!」って、すごく人生でブレーキを踏む人がいる。

南谷

それで、ゆっくり落ちていく。

佐々木

そうすると、ゆっくり落ちていって、くたくたになって、ブレーキが焼け焦げて、どん底で止まる。それで次に上るのが大変なんだけど、遊園地のジェットコースターのように、降りるのを楽しんで、落ちそうだなと思ったら、両手を上にあげて、もう、アクセルを踏んじゃうぐらいな落ち方をすると、ヒュッて次に上がる。だから、真鈴ちゃんの、ロケットで上へ行くような感じっていうことは、私は、よくわかる。だから、ちゃんとそれを身につけていたってことよ。すごいです!

南谷

ありがとうございます。佐々木さんは、落ちることあるんですか?

佐々木

うん。もう、しょっちゅうよ。だからピューッ!って登る。

南谷

へえー。

佐々木

ゆっくり落ちていてもしょうがないじゃない? どうせいつかは落ちるんだもんね。(笑)どうせ落ちるんだから、速く落ちたほうがいいよね。

南谷

何か、いろんな本を読むんですけど、成功したストーリーばっかりしか載っていなくて、「こういうところで失敗したけど、こうやって成功した」みたいなのは滅多になくないですか? 最近見つからないな、と思っていて、何かそういったエピソードがあれば知りたいです。

佐々木

(笑)いっぱい教えます。ただ、自分が歩いていたら転んじゃったっていうんだったら人に話せるけど、仕事絡みになってくると、そこにいろんな登場人物がいるから、皆書けないんじゃないのかな?

南谷

ふーん。そうか。

佐々木

人生って結局、皆同じように、楽しいことと悲しいことがあるから、プラスのほうをどれだけ多めに自分で感じて、発信していくかっていうことしかないね。で、さっき真鈴ちゃんの15歳まで話が進んだんだけれど、そこから19歳でエベレストに登るところまでは、どういう感じで行ったの?


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