働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3220 開催期間 2013年02月22日- 03月01日
議論を始める前に、先進国の動向を話しておきたいと思います。 図は、OECD諸国の女性の労働力率と出生率の関係を見たものです。縦軸にOECD諸国の合計特殊出生率(TFR)を、横軸に女性の労働力率をとって、双方の関係を見ると、1980年には、女性の労働力率が高いほど出生率は低くなっており、双方は「負の相関関係」にありました。女性が働く比率が高いほど出生率が低いということです。 しかし、20年後の2000年を見ると、女性の労働力率と出生率は一変します。「女性の労働力率が高いほど出生率も高い」ということになったのです。この間のわが国の動きを見てみると、女性労働力率は上昇しましたが、出生率は低下しています。つまり、先進諸国のトレンドとは離れた動きをしているのです。 もっとも、女性労働力率の向上と出生率向上の「因果関係」は定かではありません。この2つを両立させるためには、公的な政策と企業の支援体制の整備、さらには家庭における夫の役割の見直し等あらゆる変化(努力)があったということでしょう。こういう時代の変化の中で、わが国の配偶者控除というものを考えてみようというのがこの企画です。 皆さんの投稿を見ると、84%の方が賛成を投じています。配偶者控除があるため労働時間を打ち切らざるを得なかった経験も披露されています。わたしが感心したのは、自らは配偶者控除で利益を受けておられる方も廃止に賛成しておられます。 さて、廃止すれば6千億円の財源が得られるわけですが、この使い方にはいろいろな考え方があります。女性の労働を支援することが目的なら、基礎控除を引き上げてはどうかという考え方があります。その場合、女性だけでなくあらゆる勤労者・事業者にとって減税となります。 そうではなくて、子育て支援に使うという考え方もあります。その場合、児童手当の増額や保育園などの現物給付の拡充が考えられます。また、「子育てや介護等でいったん仕事を辞めた人の再就職を支援する」「子育てや介護中であっても仕事が続けられるよう支援する」「保育の施設・サービスや,高齢者や病人の施設や介護サービスを充実する」という考え方もあります。 廃止によって得られる財源の使い方について皆さんはどうお考えか、ご意見をお寄せください。★こちらもご覧ください〜森信議長の過去の円卓会議より・消費税の「軽減税率」導入、賛成ですか?・国民皆確定申告、賛成ですか?・増税に関する議論。理解できていますか?
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