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会議番号:3255 開催期間 2013年09月06日- 09月13日
多くのご意見をいただきありがとうございます。若干NOが多いものの、ほぼ半々に意見が分かれました。特に当事者やご家族の立場としてのご意見は非常に参考になりました。 用語が変更されると、今までの「慣れ」の問題もあり、多少なりとも違和感を感じることかと思います。「発達障害」という用語については、専門家からは、「時間をかけて当事者や支援者に説明を行い、そして社会に啓蒙活動を行ってきたので、今さら変更されても困る」、という意見もありますが、まだまだ理解されていないのでしょう。 用語を変更する際には、用語の使いやすさ、親しみやすさも重要なポイントではありますが、私は、変更された用語が、①多くの人(理想的にはすべての人)に受け入れられるのか、②類似語との混同されることはないのか、③近い将来、再び変更されることはないのか、④翻訳語の場合は、原語とそれまで本邦で用いられてきた用語の相関がどうなのか、⑤人の行為や特性を示す場合は、指摘する側とされる側の関係性、なども十分に検討すべきことと考えています。 発達障害の「障害」に違和感があると答えた方のご意見も、①~⑤それぞれの要因があると思います。Tano hitsujiさんからは、英語を基準にする必要はないのでは、という意見をいただきましたが、障害のある人への理解や対処は、欧米の取り組みも参考にしながら積極的に取り組む課題でもあります。 発達障害に関しては、④の要因、disorderを「障害」と訳したことで、⑤の要因が明らかになり、違和感が生じる大きな要因の1つになっています。精神医学関係者があくまで診断名として翻訳を行ったものが、社会に普及し、診断された人は、訳された「障害」という用語が持ち合わせている差別や偏見的なイメージを想起し、混乱状況を招いているのかもしれません。 同じようなケースとして、英語のAbuseと「虐待」という訳語の問題があります。Abuseは“Ab+use”で「使用法(接し方)が不適切」という意味ですが、もともと日本に存在した虐待(語源は虎が爪をむき出しにして襲いかかることで、惨い扱いをするという意味)という単語とは、似て非なる用語だと思います。 新しい「神経発達症」という用語について、代替名も含めていろいろご意見をいただいています。本日も、私の①~⑤の考えを含めて、新旧の診断名について、引き続き多くのご意見をいただければ幸いです。★古荘議長過去の円卓会議より・暴力的な行為を受けた子どものケア、できますか?・子どものいじめ、気づくことができますか?・子どもがキレる。対応できていますか?
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