働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3424 開催期間 2017年01月27日- 02月03日
米トランプ大統領の「米国第一主義」にどう対応するか、世界中が頭を痛めている問題だと思います。「対応策はありますか」という設問なので、「NO」と答えると、コメントしにくくなるとは思いますが、新政権をどうみたらいいのか、ということで、いろいろとご意見を出してください。 「米国第一主義」という言葉に、超大国のやりたい放題だと、私たちは過剰に反応しすぎているかもしれませんね。「自分の国を第一にしない指導者のほうが問題」(tulipさん)、「各国、当然自国を第一に交渉しているはず」(★いってつさん)ですし、アメリカファーストばかりを強調することは「感情論を煽り立てる」(トンソクさん)ことになりかねません。小池百合子都知事のモットーも「都民ファースト」でした。 正月に遊びにきた孫相手にトランプでカリカリしたのは私ですが、冷静にトランプ議論を進めることにしましょう。「周辺国と歩調を合わせる」(地球交響曲さん)というのは、冷静な戦略論ですね。安倍首相は国会の答弁で、TPPに代わる日本の対応策として、米国との二国間協定とともに、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)も例示しました。二国間協定をてこに、米国中心のハブ構造にしようとする米国に対して、多国間の連携の重要性を示して、牽制するには、いい方策でしょう。 米国との二国間かRCEPか、と考えていたら、「合従連衡」という言葉を思い出しました。中国の戦国時代、西方に位置する強国の秦に対抗するため小国の6カ国が南北に連携したのが「合従」策で、これに対して小国が別々に秦と連携して生き残ろうとしたのが「連衡」策。 このときは、合従が崩れ、連衡となった結果、最後は秦による天下統一になったそうですが、現代は、すでにWTO(世界貿易機関)、世界統一の基盤もあります。「合従」をポケットに入れておくことは大事ですし、「先手を打つ」(tulipさん)意味では、RCEPだけでなく、AIIB(アジアインフラ投資銀行)なども視野に入れておく必要があります。 「地球第一主義」(シンゴパパさん)も、ぜひ打ち出したいですね。日本が貿易でも安全保障でも世界に通ずる理念を示せば、賛同してくれる国々は出てくると思います。「徳、孤ならず、必ず隣あり」(論語)です。米国の要求に対応するだけの「受け身の姿勢では、いいように扱われるだけ」(tulipさん)です。 以前、英国の歴史学者であるポール・ケネディさん(米エール大学教授)にインタビューしたときに、「日米関係のめざすべきモデルは米英関係の英国では」と尋ねたら、「米仏関係のフランスをめざせ」と言われたことがあります。 EUから離脱する英国に対する米国のすり寄りをみると、欧州の気骨を見せようとするフランスやドイツに範を求めたくなります。就任前のトランプさんと会談した安倍首相の対応は「少々冷静さを欠いたものに映った」(真打ちさん)の見方に私も同意します。2月に日米首脳会談が実現するそうですが、おみやげに何をもっていくのでしょうか。 さて、トランプさんの大統領令で、米国だけでなく世界の国際空港で、中東アフリカ7カ国の人々に対する入国拒否や搭乗拒否が起きています。米国の目的のひとつは、難民の形でテロリストが入ってくることを防ぐことです。米国は移民で建国した国なのだから、「建国の理念に戻って難民への門戸を開放せよ」と言うのは正しいと思いますが、「それなら日本は引き受けますか」という問いが返ってきます。米国の入国拒否を日本人としてどう考えたらいいでしょうか? 考えてみましょう。★高成田議長の過去の円卓会議より・トランプ大統領誕生。日本ができることありますか?(2016年11月実施)・消費増税延期。安倍総理、信頼できますか?・中国と台湾の握手。これからの日中台の関係、気になりますか?
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.