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会議番号:3437 開催期間 2017年05月12日- 05月19日
憲法の問題を話すとき、まず、改憲か護憲かというところから入るのは止めたほうがいいと僕は思っています。改憲=保守、護憲=革新という図式ができてしまったことも、戦後日本のある意味「思考停止」の部分だったと思います。その思考停止は、安全保障問題とも絡んで「憲法9条を守れ」という声に代表されます。旧社会党の土井たか子委員長が9条改正問題で「ダメなものはダメ」と言ったのが象徴的でした。 憲法も所詮、人が決めた「法」ですから、時代の変化とともに、その裏にある哲学も変わってきます。人権や正義、民主主義といったものから政府の在り方、裁判所の在り方、議会の在り方などなど国家を統治する方法まで考え方は変わるでしょう。 9条問題は、日本という国の安全保障をどう考えるのかというところにあります。戦後もう72年にもなりますが、日本は「国を守る」という問題をいわば米国に「丸投げ」してきました。その一方で、「自衛」という言い訳をしながら、他国から見れば「軍隊」そのものである自衛隊を「許容」しきました。「戦力はこれを保持しない」と書かれている9条2項に照らせば、明らかにおかしな解釈をしてきたと思います。しかし、安全保障の問題は、北朝鮮によって否応なく私たちに突きつけられています。北朝鮮は、戦争になれば真っ先に爆弾を落とす相手は日本だと言いました。実際に戦争になるかどうかはともかく、日本の隣にそんなことを言う国がいることは事実です。 ではその国にどう対応すればいいのでしょうか。私たちは憲法問題を論じるときに、こうした問題も具体的に考えることが必要だと思います。もちろん軍事力の話だけではありませんが、軍事力のことを考えずに「まずは外交だ」という言葉は説得力に欠けると思います。 皆さんに伺います。もはや9条改正=軍国主義の復活と考える方は少ないと思いますが、自衛隊の存在を憲法上認めることは、今後の日本にとって有害なことでしょうか、それともむしろ有益なことでしょうか。たとえば中国や韓国その他のアジア諸国が日本を「脅威」と見なす様になるのなら「有害」かもしれないし、今の日本は十分に成熟した民主主義国だから再び戦争を仕掛けるようなことはないと確信し、それでアジア諸国を説得できるなら「有益」と言えるかもしれません。憲法改正議論でいちばん難しい問題ですが、率直なご意見をお聞かせください。★藤田議長の過去の円卓会議より・経済記事、読んでますか?・中国の南シナ海進出、脅威ですか?・集団的自衛権行使容認、あなたは賛成ですか?
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