働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3494 開催期間 2018年05月18日- 05月25日
みなさま、投票や熱い問題意識、ありがとうございます。 やはり「報告したことがある」YES25%、No75%(5月21日11時現在)という投票結果になりました。リアルな実態もたくさん投稿されています。 ご自身の体験を述べたCoco Bennieさんや佳華さんの投稿には、つくづく怒りを覚えます。imagadaijiさんの訴えた古い風土には、本当にあきれてしまいます。しかし、これも日本の実態です。でもナカサワさんの「metoo効果」は、近年、少しは意識が変わってきている証拠かなと思います。またハラスメント相談窓口を担当されている方からも「窓口が有効なのかわからない」という悩みもいただきました。みなさまがそれぞれの立ち場で考えてくださって、本当に嬉しいです。 なぜセクハラがあっても報告しないことのほうが多いのでしょうか? 以下の2点があると思います。 1)報告しても自分が損になるのを見ている(訴え損) 2)そもそも窓口自体が有効ではない(あるかどうかもわからないし、あっても使いづらい) 1)の訴え損は「雇い止めで手放しました」というCoco Bennieさんです。窓口に相談しましたが、結果的には雇い止めとなり、泣き寝入りという結果に。本人も深く傷をおいますが、それをみていた周りの人も無力感にとらわれ、さらに報告しなくなるケースですね。 また「男性社員をつけると言われたけど」という佳華さん。取引先からのセクハラを訴えたら「男性社員を一緒にいかせる」とは言ってくれたものの実効性はなく、結局は自分で相手にはっきりと言ったそうです。すでにmetooを恐れて、営業などで「女性の担当者はやりにくい。変えてほしい」という声もあり、新たな「女性差別」につながってしまうケースです。「スカートをはかない。女っぽくしない」など女性が自衛することで対応する。女性が活躍するために、仕事をし続けるために「我慢」を強いられる実態が浮かび上がります。 2)はそもそも窓口がないケースもありますね。imagadaijiさんは鹿児島県の過疎地の公共機関勤務。職場にまったくハラスメントの概念がない。男性社員が公然とセクハラ発言を仕事中にする、またそれを女性を含め職場全体が「セクハラを容認する雰囲気がある」のです。これでは報告も何もありません。 しかし近年の意識の高まりから「metoo効果」があるというのはナカサワさんです。一人が訴えたことをきっかけに、「同じ人にされたセクハラ・パワハラ事例を次々訴え、結局その上司は自主退職しました」。しかし最初に訴えた女性は退職しています。多くの被害者は人事や労働局に相談するときは「辞める覚悟」だと言います。こんなに通報することにリスクが伴うのでは、通報する人が増えるわけがありませんね。 残念ながら日本には「セクハラ罪」はないのですが、均等法では企業にはセクハラを防止するための「措置義務」があり、それをしないのは均等法違反となります。 いくつか企業対応を段階に分けてみました。 フェイズ0:通報窓口の整備や、意識啓発のセミナーなどを怠っている。 →措置義務違反なので、至急整備する必要があります。 フェイズ1:窓口やセミナーもあるが、訴える人はいない。 →これは会社が信頼されていない、訴えても損になるだけなので、誰も窓口を利用しない場合。被害者は自衛するか、我慢するか、黙って辞めていきます。その後メンタルヘルスに苦しみ、停職に就けない人もいるそうです。 フェイズ2:被害が通報され、調査され、加害者が懲戒される事例がある。 →ここまでくると、通報する人も増えます。窓口は社内、社外や人を選べるなど、訴えやすい環境があります。セミナーも上層部含めて受けている。 フェイズ3:会社をあげて抑止防止に努めている。 →抑止、防止が機能しているか、四半期毎などに調査。また懲戒やハラスメント事例などをわかりやすく、シェアしている。また訴えなくても会社が調査などの結果を見て介入することもある。ハラスメントを容認しなくてもいい風土がある。専門の第三者機関が独立して機能している。 みなさんの会社はどうでしょうか? また、通報窓口がちゃんと使われるようになるにはどうすればいいと思いますか? たくさんの投稿をお待ちしております。 ◆関連記事〜白河議長のコラム、あわせてお読みください!「セクハラ通報窓口にセクハラ体質の男性を置くメディアは、世界から40年遅れている」◆白河議長の過去の円卓会議・あなたの会社の働き方改革、うまくいっていますか?◆関連テーマのアーカイブより・セクハラ、パワハラを受けたこと、ありますか?・人権週間。あなたの人権は組織の中で守られていますか?・女性の人権、守られていますか?
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