働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3565 開催期間 2019年10月04日- 10月11日
消費増税が消費行動に変化を及ぼすのかどうか、たくさんの投稿ありがとうございました。投票では、買い物への変化にノーと回答した人は約4分の3でした。寄せられた投稿から、その理由をみると、食料品に軽減税率が適用され、これまでと同じ税率であることから、「スーパーで買い物をしたが、すべて軽減税率が適用されており、増税の実感はまだない」(真打ちさん)という意見や、「よほどの高額な買い物でない限り、上げ幅がさほど気になるほどでもない」(zunさん)という意見があげられていました。私も増税後は、買い物をするたびに、レシートを見ているのですが、買い物のほとんどは軽減税率対象のマークが付いている食料品ばかりで、まだ増税を実感していません。 買い物の変化にイエスと答えたのなかにも、「少額でも、とにかくキャッシュレスにしました」(ニライカナイさん)と、買い物行動そのものではなく、支払い方法の変化をあげている人もいます。政府の増税対策が功を奏しているともいえるわけで、こうした傾向が日本全体でも続くなら、増税による景気への悪影響は少ないということになります。 とはいえ、政府が助成するポイント還元の期間は来年6月末までの9か月間なので、増税の実感を味わうのは、そのあとからという見方もあります。また、増税直後に耐久消費財を買うという人は少ないでしょうから、これからじわじわと増税が効いてくるかもしれません。「消費増税後は買い物を控えるようになると思います。収入は増えないのに、物価だけが高騰していく一方で、今は無事でも、将来のことを考えると不安になります」(マカロン71さん)という意見もありました。Tosukuさんは、コーヒーを飲むのに、イートイン(10%適用)ではなく、テイクアウト(8%適用)にした、とのエピソードを紹介していましたが、節税が節約(消費の減退)につながる可能性もあります。 ポイント還元の仕組みはわかりにくいですね。「どのキャッシュレス手段が一番還元率が高いのか、などの情報集ができていない」(おがわさん)、「携帯電話を使ったもの(キャッシュレス決済)はこれまで利用したことがないので、どうしたらいいのか考えあぐねています」(DiamondBarさん)といった声があがりました。私と同世代の高齢者の多くは、キャッシュレスはあきらめる、と言っています。わけのわからないままキャッシュレスにしたら、いつのまにかクレジットの世界に入っていて高金利を払わされていた、なんてことになりかねませんから、高齢者にとってはキャッシュレスにしないことが最大の家計防衛かもしれません。 増税分の使い道への意見もありました。「社会保障に使うという『約束』は破られるのでしょうが、そんな政治家をそのままにしていて良いのでしょうか」(まさん)と、悲観的な見方ですね。社会保障費は、これからも増えるでしょうから、増税分を社会保障費に回すという説明は嘘とは言いませんが、国家予算という大きなどんぶりで考えれば、増税によって、歳出削減の圧力は弱まるわけで、防衛費も公共事業も節約しようという気にはならないでしょうね。 保育園や幼稚園の無償化は、少子化対策として妥当な政策だと思います。しかし、家庭のやりくりでいえば、子どもを塾に通わすなどあらたな支出がふえるのなら、まず、夫婦の交際費を減らすとか、支出を減らすことを考えると思います。国家予算でも、あらたな政策を打ち出すのなら、増税に頼る前に、ほかの歳出を減らす努力があってもいいように思いますね。 いまいくんさんは、年金や国保の保険料をゼロにしたり、ベーシックインカムを導入したりするなら、消費税を20%~25%にすればいい、という意見で、北欧型の社会づくりを提案しているようですね。高福祉・高負担の欧州社会を支えている社会民主主義の考え方は、少子高齢化に取り組む日本ももっと考える必要があると思います。しかし、税の高負担に国民が同意するには政府への信頼感が必須ですが、それには不安が残りますね。 さて、キャッシュレスのポイント還元の仕組みがわからない、という意見を紹介しましたが、この制度の導入をどう考えたらいいのでしょうか。増税対策として本当に必要なのか、高齢者などへの対応はどうか、さらにはキャッシュレス対応が困難な零細商店への影響などをどうみたらいいのか、みなさんのご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。 ★高成田議長の過去の円卓会議より・横浜IR。カジノに行きますか?・日米同盟、安泰ですか?・消費増税延期。安倍総理、信頼できますか?(2016年6月実施)
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.