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会議番号:3590 開催期間 2020年04月10日- 04月17日
こんにちは。 今日から1週間担当させていただく、認定NPO法人ジェンで理事・事務局長を務める木山啓子です。 ジェンは、国内外で、紛争や災害で厳しい状況にある方々の支援を1994年から行ってきました。 4月7日に安倍首相の緊急事態宣言が出されました。これは政治的な意味での緊急事態宣言ですが、緊急人道支援の観点からは、ずっと以前から緊急事態でした。生命や健康や安全が脅かされている状態が緊急事態なので、これまで支援させていただいてきた難民や被災者の方々は、緊急事態を乗り越える先輩といえると思います。 新型コロナウイルスの緊急事態に際して、先輩方から学べることがたくさんあります。その一つが心の回復です。大きなストレスや不安や辛い経験をしている時、心は元気一杯ではいられません。それどころか、落ち込んで何も手につかず、人と会っても挨拶をすることも辛い状態になることがあります。そういう方々の心のケアのプロジェクトを通して教えていただいたことは、極限的な状態の時、人は、誰かのためなら、なけなしの元気を振り絞って動くことができるということでした。心のケアのプロジェクトで出会った方々が、元気を取り戻して力強く復興を推進してゆく姿は感動的でした。 その際に、大きな役割を果たしたのが、誰かからの励ましや応援でした。プロジェクト実施の現場に向かおうとしても、尻込みしてしまう。そんな時に、温かい励ましが背中を押し、その人が元々持っていた力を発揮できるようになっていったのです。この方々は、後には励ます側になって支え合いのコミュニティができていきました。コミュニティができると、プロジェクトが終わっても支え合いは続きます。励ましの力が、生み出し続けられることになるのです。 新型コロナウイルスは一切の差別なく全ての人を対象に広がってゆきます。見えないだけに、不安も同時に広がっているのではないでしょうか。人類は今、全員がこの一つの大きな問題に直面しています。一人ではとても解決できないけれど、みんなが力を合わせて乗り越えてゆくしかありません。そのためには、不安を抱えながらも一人ひとりが一歩を踏み出して支え合うことが大切になります。その一歩を支える励ましが、重大局面打開のカギになるかもしれません。身近な、もしくは遠くの誰かを励ますことは、一人ひとりができることだと思います。 励ますと言っても、言葉をかけるだけではないと思います。ヨーロッパでは、毎晩8時に、奮闘する医療関係者へのお礼を伝えるために拍手する、ということが広がっているようですね。これに励まされる医療関係者がどれほどたくさんいることでしょう。 厳しい状況ですが、ふと立ち止まってもっと厳しい状況にある人たちに思いをはせて何かをする、励ましの力を一緒に考える一週間にしたいと思います。 厳しい状況下。誰かを励ませていますか?★木山議長の過去の円卓会議より
・あなたの地域のレジリエンスは高いですか?・日本で「難民の就労」を増やす、いい案ありますか? ・国際支援、してますか?
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