イー・ウーマン（ewoman）

職場の更衣室、休憩所（ぺり・福岡県・39）

職場の更衣室、休憩所を見直す機会が最近ありました。男女別になっているのですが、LGBTQの方への配慮という点では足りない部分があると今回のテーマをみて思ったところです。職場の設備的な配慮という点で、他社の事例など具体的に知りたいです。

11人に1人の割合（レッズ・埼玉県・40）

以前の「働く人の円卓会議」で、LGBTの方は11人に1人で、この割合は左利きの方や血液型がAB型の方の割合と同じくらいの数字だと教えていただきました。電車に乗れば同じ車両にLGBTの方が何人かは乗っておられる。私はその方々と共存して助け合って生きている。そう思った瞬間、私の意識は自分事になったと思います。この経験から、LGBTの方々は身近にいらっしゃると分かれば自分事に意識がシフトすると思います。

近くに困っている人が必ずいる（こはく・東京都・48）

LGBTQ+という言葉が市民権を得るよりずっと前から、近くに困っている人がいました。今は言葉や存在は知られるようになった分、さらに差別や生きずらさが増している面もあるように思います。私自身はストレートですが、困っている人がいることは事実で、同じ社会に生きている以上自分事です。子どもが大好きなYouTuberが性別不合のFtMであることを子どもが知るに至り、いよいよ説明しなくてはならなくなりました。完全に自分事です。

自分事（ナカサワ・東京都・有り・51）

LGBTの友人が複数おり、日常の生活や悩みについて聞いています。また、娘に障害があり、世間や社会制度の「当たり前」から外れていることから、マイノリティの在り方について考える機会は多いと思っています。「知識ある他人事」が多いというのは納得です。職場でLGBTの研修担当になった50代男性が「俺が当事者だと思われたら嫌だな~」と話しているのを聞いて唖然としました（嫌な話で申し訳ありません）

知り合いのFBへの投稿（やっちゃん２４・大阪府・52）

最初はLGBTって？と思っていましたが、イー・ウーマンの円卓会議で学び、知識を得ました。数年前、知り合いが誕生日を機に、FBに「自分は性的マイノリティである」と投稿しました。成長過程における気づきから日々周りにばれないようにバリアを作っていたことなど。知り合いはその投稿で解放されたそうです。辛かった日々や想いをシェアできたことで、ご本人とLGBTの理解が深まりました。私はLGBTは個性の一つで特別なものではないと思っています。

自分事にしなくてはと猛省（nekosaurus・愛知県・51）

制服選択制のニュースを一緒に見ていた大学生の息子が、「男子のスカートモデルがいないのは問題意識が低い証拠」と言い放ちました。本人はストレート層だそうですが、周りにLGBTQ＋の友人がいても普通に接するとのこと。若い世代を頼もしく思うのと同時に、まだまだ構えてしまう私達世代の認識があらゆる層の生き辛さに影響を与えてしまっていると猛省しました。

想像力を高めよう！（めぐっち・51）

私は天然フレンドリー層と知識ある他人事層の中間といったところでしょうか。中学時代の仲のいい友だちにレズビアンとトランスジェンダー子がいましたが、その子の特性だと思っていましたし、特別なこととは当時は思っていませんでした。そうは言っても、我が子が同じ境遇だったときにどう受け止めてあげられるかと考えたときにまだ抵抗感が拭えない部分が正直あります。思いっきり想像力を高め、鍛えていきたいです。

敢えてno（みろろん・海外・その他・48）

イギリスでは当たり前のようにLGBTQの研修があったり、身近に何人もいるのですが、日本ほどではないものの当事者は悩まれているようです。問いにあるように自分事だと思うか？という部分でNoにしましたが、サポートもしているつもりですし、社会が変わらないといけないと思っていますが、自分が当事者でないと動きにくい部分があると考えています。助けを求められると動く準備はありますが、自分事かと言われると難しいです。

まさに最多数層です（キョウコ55・兵庫県・44）

社会の動きとして気にはなるけれど身近にあまり事例がなく他人事のまま、今に至ります。数人、LGBTの友人がおり、談笑する際に言葉選びを少し意識することはありますが、逆にその意識、配慮の仕方って正しいのかな？と考えます。また、同じ場に無知識無配慮な層がいた場合の対応が分からず、時々戸惑います。ここをきっかけにもう少し自分事にしていきたいと考えています。

他人事でもないが…（フラットさん・東京都・47）

課題はさまざまなところで取り上げられ、会社の研修でもここ数年、学び・考える機会があり、数年前よりは、ずっと身近に課題としては感じている。ただ、「自分事」かと問われると、「Yes!」と答えられるほど、自分が深く理解し、関わっている訳ではないことに気づく。何が本質的な課題で、何をしたらいいのか、何が必要なのか、もっと深く知ることが、自分事のスタートではないかと思う。

たくさんのご投票、ご意見をお寄せいただきありがとうございます。自分はどの層かな？と当てはめて考えてくれた方も多くいました。
 
自分事にできている、というYESの投稿を見ていると、自分の生活レベルでの関わりがある方の投稿が多く見受けられました。「知り合いがSNSでカミングアウトしていた」というやっちゃんさん。また、ぺりさんは「職場環境の見直し」。こはくさんは、「お子さんへの説明」で自分事になったとおっしゃっています。レッズさんは、身近に当事者はいませんでしたが、「11人に1人がLGBT当事者」というデータをもとに、「同じ車両に乗っている人」と生活圏内に視点を変えて考えておられました。ナカサワさんは、ご家族が障害を持ち、マイノリティの視点に立つことができたとお話しされていました。とても大事な観点だと思います。
 
身近に当事者がいることは、自分事化への大きな影響を与えますが、カミングアウトできていない当事者の方が多いのが現状です。しかし、最近はコンテンツを通してLGBTQ+の登場人物に出会うことができます。「アクティブサポーター層」は他のクラスターと比べて「海外ドラマをよく見る」傾向が強いことも調査でわかりました。
 
NOの投稿を見てみましょう。みろろんさんは「社会が変わらないといけないと思っているが、自分事かと言われると難しい」とお答えされていました。キョウコさんは「LGBTの友人への配慮の仕方、無配慮の人への対応がわからない」。フラットさんは「研修などの機会により数年前よりは身近に感じている」と投稿されていました。“なんとなく知識はある。漠然とした課題感はある”というのは、スタートとして素晴らしいと思います。
 
では、遠く感じるLGBTQ+コミュニティを身近に感じるアクションや、サポートするためのアクションは、どういうことがあるでしょうか？　自分の身の回りレベルで考えてみると良いと思います。上記にもあったエンタメコンテンツに触れてみる、というのも良いでしょう。私はぜひ「もし大事な人にカミングアウトされたら」ということも一度想像してみてもらいたいです。もしもお子さんや部下にカミングアウトされたら。なんと声をかけるとよいでしょう？　また、あなたの会社の制度は同性パートナー、トランスジェンダーの方への配慮はされていますか？
次回もみなさんのご投稿楽しみにしております。





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• 2021.05.10
• 木下 舞耶 株式会社電通 第1CRプランニング局 コピーライター