イー・ウーマン（ewoman）

ある意味、好機かも（Jerryb・東京都・47）

ずっと愛読者で、他の新聞も読みましたが結局戻ってきています。そんな私は今の状況においても別に購読をやめようとは思いません。しかし、議長の問いかけの「廃刊」は悪くないかもしれません。今、朝日が叩かれている根底には、朝日新聞のみでないマスコミへの不信感の爆発があります。一度廃刊してやり直し、他のマスコミと一線を画す。海外に対しても、誤報を正すに十分なインパクトがあるでしょう。一石二鳥ではありませんか。

嘘の付き方が悪質（紅茶博士・東京都・47）

報道機関は常に正しい事実だけを伝え続けるという使命がありますが、時に事実ではない事実を伝えてしまうことがあることは否定しません。ただ、朝日新聞の慰安婦報道は、植村・清田元朝日新聞記者が取材の「うら」もとらない状態で「日本人は戦争時にこんなひどいことをしました」と、自国民を卑しめたと断定したうえで、そのことが事実であるかの報道を32年間も放置した。嘘の付き方が非常に悪質だと思います。「信用」を失った今、廃刊はやむを得ないのではと考えます。

廃刊を求めること自体に違和感（aindgblue・東京都・37）

現状には強い違和感があります。朝日新聞の報道に問題はあったと思いますが、他のマスコミも誤報はあるし、誤報でも訂正しないテレビ、新聞、ネットメディアもあります。マスゴミだとののしる人は既存メディアに頼らず、自分で情報収集し、自分で正しい情報を引き出せばいいはずです。それをせず、糾弾するだけの状況になっているように感じます。本当に廃刊する必要があるなら、朝日新聞自身が判断することであり、他社・他者が求めるものであってはならないように思います。

報道姿勢に期待すること（しろにゃん・愛知県・38）

人が行なうことには必ずエラーがおきます。誤りがあればそれを認め、謝罪し、事実を明らかにし、同じことを繰り返さないために今後何をするのか明確にすることが重要ではないでしょうか。それが説明責任だと思います。廃刊にすることが解決策だとは考えません。読者にとっては、情報のリソースは媒体に限らず、様々な考えに触れることに価値があると思います。この世の中は白黒で決められることの方が少ないですから、単一な情報で価値観をコントロールされてしまうことのほうが恐ろしいです。

社内体質を自らデトックスすれば（mayumi*・静岡県・40）

以前、地元地域活動へ朝日本社の取材が入りました。「浜岡原発停止から1年」という大枠記事に入る事が分かり、活動目的が原発絡みではないので注意するようお願いしました。念のため発行前に確認したく連絡しましたが返事が来たのは発行日前日夕方。もう記事は次工程へ回った後。案の定記事を読んだ一部住民より反発があり事情を説明し謝罪しましたが、記者は東京。意図的に記事を出し逃げされたようでした。新聞社は複数あるべきなので、朝日は透明なフィルターとして再生して欲しいです。

リベラル派紙として（tarbagan・東京都・40）

廃刊？冗談も休み休み言ってくれ、の気分です。数年前、今や朝日新聞より東京新聞の方が鋭い記事が多い、というジャーナリストが書いていたのを読み、今は東京新聞読者ですが、実家では朝日をとっています。全国紙の中でも朝日に並ぶリベラル紙は他にないでしょうし、女性の視点に立った記事が見られる面でも無くなって欲しくありません。叩かれすぎて慰めて欲しいという問いかけですか？（笑）

誤りを自ら認められる姿勢を評価（かおるーん・神奈川県・41）

記事を書くのも人である以上、誤りはどこかの過程でおこる必然性があります。その誤りを認め、筋のとおった主張をつづけていけるメディアを私は信頼します。朝日新聞は「オピニオン」面などは読み応えがあり、メッセージを発信できる新聞です。なんらかのメッセージを社会に発信しようとすれば、たたかれることもあるでしょう。受け手側にも、良質の報道媒体を育てていく姿勢が必要だと思います。

新聞も個性があっていい（かんぱち・東京都・40）

子どもの頃から朝日新聞に親しんでいます。左派寄りの新聞だから取っているんだと父からは折に触れて聞きました。新聞に載っているから正しい訳ではなく、それぞれの新聞が掲載内容を取捨選択し掲載する、読者は自分の主義主張にあった新聞を購読し、内容については自分で判断する、これで基本的に良いと思います。新聞を含めメディアは誤報はつきもので、朝日新聞だけが批判されるのはおかしいですが、誤報に至った体制に重大な問題があるとすれば、一企業として改善頂きたいと思います。

ニュースを客観的に読む（yucci1・東京都・40）

新聞は何紙か読むと、同じニュースでも景色が違って見えます。朝日新聞は、記事と事実が間違っていたことへの代償を払うことは必要ですが廃刊の意味はなく、今後も朝日新聞の独自の視点で書けばいいと思います。正しい事実を書いてさえくれたら、見出しや記事内容の傾向は各新聞社の特性ですから、悪意が感じられる書き方だろうと何か偏っていようとユーザーの嗜好の問題で。新聞はそれぞれ特徴があって面白いです。あくまで情報ソースを選ぶのはユーザーです。

新しい役割（はなちよ・東京都・54）

駄目なものを切り捨てる、というのはいかにも短絡的な考えです。報道も様々な形でされるようになりました。今、新聞に求められるのは　ネットをはじめとした様々な情報源から精査し、正確な情報の全体像を伝えてくれることだと思います。朝日にかかわらず、マスコミが伝えることは、国家の根幹にもかかわることだと、深く深く自覚していただきたい。ただ論説に各々違いがあるのは、社会が健全で様々な考えを共有できる証拠だと思います。

投票の途中経過はYESが20％、NOが80％。単に賛否を問う投票なら「圧倒的多数が『廃刊必要なし』と回答」となるでしょうが、今回は多数決ではありません。「約2割の人が『廃刊』を支持した」という事実は深刻に受け止めなければ、と私は感じました。
 
（Jerryb）さんのように「新聞全体への不信感」があるのだから、他紙との違いを鮮明にする「出直し」の意味を込めて廃刊を、という声がありました。しかし多くは（紅茶博士）さんに代表される意見ではないでしょうか。「慰安婦狩りをした」という吉田証言を「ウラも取らず」に記事にしたことが誤報となり、32年も放置した、という指摘はもっとだと思います。
 
従軍慰安婦に関する最初の記事は82年、集会での発言を取り上げたものです。集会での発言を記事にすることは普通に行われることです。40年前に済州島で起きた出来事を、すぐに「ウラを取る」ことは現実的に難しいことです。後を追うように産経も読売も吉田証言を記事にしました。皆が「ねつ造記事」を書いたのではなく、「本当の話」と思い込んだからでしょう。
 
それから10年経って、済州島の新聞が証言の信憑性を疑問視する記事を書きました。現代史家の秦邦彦さんが、この情報を日本に伝えました。これを機に、吉田証言を疑い、記事を書き改めることができたと思います。
 
ただ、このことが「廃刊」に値することでしょうか。報道には「誤報」は付き物です。朝日新聞がなくなることが解決策でしょうか。（はなちよ）さんは「駄目なものを切り捨てる、というのはいかにも短絡的」（aindgblue）さんは「他のマスコミも誤報はあるし、誤報でも訂正しないテレビ、新聞、ネットメディアもある」と書きました。
 
（かおるーん）さんは「良質の報道媒体を育てていく姿勢が必要」と主張し、(yucci1)さんは「新聞はそれぞれ特徴があって面白い」。
これに対し（紅茶博士）さんは、「日本人は戦争時にこんなひどいことをしましたと、自国民を卑しめたことは悪質だ」と言います。
 
「朝日新聞は、日本と日本人を貶める新聞」という指摘は、廃刊を求める人に共通する主張のようです。「日本人を貶める」は、今回の問題を考えるキーワードです。
 
朝日新聞は、「日本人を貶める反日メディア」でしょうか。廃刊の是非と合わせて、貴方の意見を聞かせてください。


★山田議長の過去の円卓会議より
・安倍首相の外交、支持しますか？
・TPP参加、成果は期待できると思いますか？
・沖縄問題。あなたの考え、まとまっていますか？

• 2014.10.06
• 山田厚史 ジャーナリスト・元朝日新聞編集委員