働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3312 開催期間 2014年10月03日- 10月10日
朝日新聞が「ねつ造」と批判される根拠の一つに、自分のシナリオに都合のいい事実だけを集めて記事を書いているのではないか、という指摘があります。2日目の投稿でも、浜岡原発に絡む取材を受けた(mayumi*)さんが「記事を出し逃げされたようでした」と体験を書いておられました。話したことの一部だけ都合よくつままれて、言いたかったことと違った記事にされた、という声はよく聞きます。朝日に限らずメディアに付きまとう「基本的な危うさ」がここにあります。 森羅万象の現実から、事実や発言を抜き出して記事や番組は作られます。何を選び、どれを捨て、どう並べるか。トーンがそこで決まります。取材者は常に筋書を頭の中で考え補強する素材を集めがちです。 しかし取材が進むにつれ筋書と合わない事実や発言が出てくる。大事なのはここです。事実に照らして筋書を書き換える柔軟な発想が求められます。記者の力量が問われる瞬間です。 頭で考えた筋書は、出回っている情報をもとに作られるので、ありきたりの話でしかない。新鮮な驚きを呼ぶのは「こう思っていたけど、実は違うんだ!」というニュースです。筋書を壊して書き改める勇気・能力・時間が欠かせません。敢えて言えば余裕が必要なのです。 筋書先行の危うさは週刊誌や民法テレビに顕著だと思います。読者が飛びつきそうな見出しをデスクが決め、それに沿った情報を集めてくるライターが重宝がられたり、局のディレクターが企画を選び、下請けの制作会社が取材する、という構造は、現場が筋書を変える創意が生かされにくい。 面白い企画やニュースを発信するには、強い現場と下からの創意が生かされる「ゆとり」が必要です。メディア産業全体が地盤沈下し、人員や予算が削減され余裕を失うと、シナリオ先行の薄っぺらな記事や番組になってしまいがちです。 ヤラセやメディアスクラムといった現象はゆとりを欠いた取材の現れです。メディア不信は既に広がっています。比較的ゆとりがあり良質な情報を期待されていた朝日新聞まで寄ってたかって批判を受けている、というのが今回の構図ではないでしょうか。 報道機関の命ともいえる信頼性にひびが入った朝日新聞が、これから取り組まなければいけないことはなんだと思いますか。廃刊の是非と合わせて、あなたの意見を聞かせてください。★山田議長の過去の円卓会議より・安倍首相の外交、支持しますか?・TPP参加、成果は期待できると思いますか?・沖縄問題。あなたの考え、まとまっていますか?
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