働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3329 開催期間 2015年02月13日- 02月20日
本日も皆さんの体験や感想をお寄せいただき、ありがとうございました。とても参考になりました。 皆さんの薬局の利用の実態が見えてきました。自宅近くの「かかりつけ薬局」を持っている方もおられますが、病院近くの薬局にばらばらに通われている方が多いことが垣間見えます。 また、薬局への要望も、「定期的に薬を頂くための通院回数を減らす役割」(シンゴパパさん)、「受け取りをスムーズにするために、医療機関からファックスなどで薬局に処方箋を送信したり、自宅に持ってきてほしい」(おれんじ78さん)など、たくさんいただきました。 なお、電子処方箋の実現も展望されていますので、この点は便利に変わることを期待したいと思います。多くの方が、院外、院内問わず、医師の処方に対する薬剤師としてのチェック機能をきちんと果たすことを望んでいますが、医師のchunaさんからは、それ以上のサービスについては、「薬剤師さんが薬の内容だけみて症状や病名を尋ねてくるのが唐突で違和感を覚える。医師との連携がないと、専門的助言ができないのではないか」というご意見をいただきました。 全体として、医薬分業のもと進められている院外処方のメリットを感じられない方は8割であり、この制度を国民の視点から検証し、改善する必要性を感じました。最後に、1週間多くいただいたご意見をまとめつつ、私の考えを述べたいと思います。1.患者の利便性と構造的、物理的な分離が必要という規制:患者の視点に立てばこの規制は見直してほしい、「理由がわからない」(ダンス・ダンス・ダンスさん)とのご意見が多数寄せられました。現在の規制の根拠は、「薬局の医療機関からの独立性の確保」のようなのですが、私も、薬剤師が医師から独立して機能を発揮すればよいのであって、必ずしも、公道を隔てるといった物理的な規制が必要とは思えません。2.患者の払うコストとメリットの検証:私たちのコスト負担に見合う医薬分業のメリットを感じにくいという率直なご意見を多くいただきました。また、「夜間料金が課されるなど、意識しないところで費用が発生し、サービスがよくなることが医療費削減につながらないことが心配」という重要なご指摘(DiamondBarさん)もありました。国は進めてきた政策の効果や手法を検証して、私たち国民にわかりやすく説明してほしいと思います。3.薬局のサービスのばらつき:このご指摘も多く寄せられました。熱心に役割を果たしているところもある一方、「処方箋をみて出しているだけのように感じる」というご意見(はなはな3さん)です。院内、院外同じように薬剤師がその専門性をきちんと発揮し、使命を果たしてほしいという声を、私が委員を務める、内閣府・規制改革会議からも関係団体の方々に届けたいと思います。一方で、サービス向上といっても、医師との連携をとらないと専門的助言は難しいというご意見については、医師との分業も大事ですが、医師との協働を考えていく必要を感じました。 医療分野には様々な課題が山積していますが、今回の「働く人の円卓会議」では、これからの日本の医療の課題解決にむけての一つのテーマ、「病院と調剤薬局の分離」という政策やこれに付随する規制に課題がないのかという視点に絞って進めさせていただきました。 1週間の議論を通じて、皆さんも日頃薬局と医療機関を患者として利用する際、私たち自身がもっと関心を持って利用する必要性や、医療制度改革を進める際、もっと私たち一般利用者の視点を反映させる必要性など、感想として持たれたのではないでしょうか。医師や看護師の方からも、現場からの貴重なご意見をいただき、大変ありがたく思いました。皆さんのご意見を、今後、関係者の方々にもつなぎ、また、これからの内閣府・規制改革会議でも議論を深めて、改革に活かしていきたいと思います。1週間、素晴らしい議論をありがとうございました。*お知らせ* 「働く人の円卓会議」で議論したこのテーマが、内閣府・規制改革会議での公開ディスカッションにて取り上げられます。 2015年3月12日開催です。「医薬分業における規制の見直し」15:35~17:00 ぜひご参加ください。インターネット中継もあります。 詳細・お申し込みはこちら ★翁議長の過去の円卓会議・保険外診療を一緒に受けると保険診療分も自己負担。変だと思いませんか?
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