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会議番号:3361 開催期間 2015年09月25日- 10月02日
投票結果を見ると、8割の方が「軽減税率にマイナンバーカードは使わない」と答えています。理由は、「個人情報を持ち歩く不安」や「コストに対する疑問」です。「個人情報の塊のようなカードを、日々持ち歩く危険性」(TINYBELLさん)、「端末を導入するコストは、誰が負担するのでしょうか?」(びー&ゆーさん)などです。 一方で、「普段の買い物で何らかのカード(ポイントカードや、クレジットカード)を利用することは自分の生活になじんでいるので」(ぺりさん)など、抵抗はないとするご意見もあります。 私も財務省案は、国民全員にいきわたらないマイナンバーカードを使うなど、実現性に問題があると思っています。では、なぜこのような多くの課題のある案が突然出てきたのでしょうか。背景には、公明党が公約として軽減税率の導入を掲げたため、自民党は、本音では導入したくない軽減税率を、連立政権として容認せざるを得ない(安保法案への公明党の協力)という事情があります。 自民党が軽減税率に消極的な最大の理由は、社会保障財源を大きく失わせるということです。飲食(酒を除く)を対象に軽減税率を導入すれば、1,3兆円の税収が吹き飛びます。子ども子育てに回す財源が多く失われます。また、軽減税率の下では、多くの消費をするお金持ちほど恩恵が多くなり、低所得者対策にはなりません。さらに、自分の業界は軽減にしてほしいという陳情合戦になる(新聞業界はその代表例です)、税率が複数になるので事業者の区分経理が大変になるという問題もあります。 そのような軽減税率よりはまし、これが、abbyiさんなどの投稿にあるように還付に上限を付けた財務省案の本音です。しかし低所得者対策とするなら、対象となる人には所得制限をつけるべきですが、現在は所得制限なしとしています。また、失われる社会保障財源(消費税収)はどう賄うのでしょうか。 このように、いずれにしても軽減税率そのものに課題が多いと私は考えています。 私は、これまで2012年の円卓会議、6月18日付ダイアモンドオンラインの私の記事など様々なところで、低所得者対策としてカナダ型の給付付き税額控除を提言してきました。これは生鮮食料品を8%の軽減税率にする3400億円の財源で、「世帯年収300万円未満の世帯について1人当たり一律2万円、300万円から400万円までの世帯については、その半分の1万円を給付」というものです。 「軽減税率にマイナンバーカード。あなたは使いますか?」にYES、NOで答えていただき、私が提言しているカナダ型の給付付き税額控除と、マイナンバーカードを使う財務省案について、あなたの意見をお聞かせください。★森信議長の過去の円卓会議より・消費税引き上げ、先送りが良いですか?・所得税、あなたは今の個人単位から世帯単位へ変えることに賛成ですか?・国民の番号制度導入に、賛成ですか?(2010年11月)
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