働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3340 開催期間 2015年04月24日- 05月01日
今日もたくさんの投稿、有り難うございました。 「多様な働き方」は、「言うのは簡単」ですが、実現のためには様々な視点から考える必要性があります。 その中で私が一番大切にしている視点は、「多様な働き方をすることで今以上に貢献できるかどうか」という点です。 それができれば、経営側も合意できますし、労働側もやりがいと給与、両方を満喫できるということになります。 以前(2013年11月)この「働く人の円卓会議」で」「労働時間の長さで給与が決まる。賛成ですか?」というテーマを扱いました。4日間の議論の結果、89% の人がNOと答えました。自分の給与を労働時間ではかって欲しくない、という意見です。 労働時間と給与の関係を切ることで、仕事のスピードが速く成果が上がる人は、快適な労働環境を追求できます。しかし一方で、「残業代ゼロ法案」などと誰かが命名してしまったこともあり、長時間労働を無休で強いられるのではないかという不安だけの視点で反対の声を上げる人もいます。 私は、両方の視点を考え、不当な長時間労働を禁止する法案をつくり、強化して労働者の健康・安全を守りながら、職種や業界、立場を考えて、選択肢を増やすことが大切だろうと思っています。どうやって「ただ、働く」から「働いて貢献する」に働き手の意識も変化させて、長時間労働の方が給与が高くなる仕組みから解放されていくかが、重要な鍵だと考えています。 集まった投稿を拝読しました。 たとえば、Zonnetjeさん。どちらの国かが書かれていないので背景にある雇用関連の法やルールが不明なのですが、終了後「どうだった?」ときかれるのを前提として、自分と上司の期待の両方を考慮して目標を定めて、評価できる環境を作る。素晴らしいです。具体的にその目標を聞きたいです。 banana5さんの投稿の中の「日本人以外の管理職」という言葉にピンときました。そうです。管理職に多様な国籍や背景のひとがいると、人事制度や評価も変わって来ますね。どうやって管理職に日本人以外をふやしていったらいいでしょうか。 Pruneさんは、フランスで公務員なんですね! 大変興味深いルールで、もう少し詳しく伺いたいです。 でもこれは、労働時間=成果 という考え方でしょうか。時間と切り離した場合、成果を評価する方法、フランスではどんな工夫があるのでしょう。 在宅では成果が見えにくい、とおっしゃるcheetanさん。これは昨日のココナツママさんの指摘された長期視点で成果を考えるともしかしたら可能かもしれませんね。たとえば、コンプライアンスの○○の数値を1年後に○○にする、という目標を達成したかどうかという業務委託の考え方が正社員にも適応されたら、在宅でも関係なく仕事ができるかもしれません。どうですか? ソフトエンジニアのshoshoさんは、客観的な基準は時間のみなのが実情とのこと。その場合、例えば、仕事が遅い人、速い人,間違いが多い人、上手な人といったことでの評価の不満はないのでしょうか。育児や介護で時短をすると単純に給与が減るかと思いますが、それはあまり課題とはなっていない、ということでしょうか。 NOBUさんは小学校の教員。評価は主観的、ということですね。わたしは「主観的」も悪くないと思っているのですが、その「主観的」に公平性を加える方法を考えていきたいと思うのです。いい案、ありますか。 営業職のblueberry53さんのご指摘は、とても貴重ですね。「長期的な貢献度の評価が薄れれば、企業の持続的発展には繋がらない」。本当にそのとおりです。では、どんな評価軸があるでしょう。 真打ちさんの指摘も重要な点です。もちろん、多様な働き方の前提が、「労使の合意による、選択制」だと私は考えています。 たとえば、店員さんは、目標の20人販売したから帰りますとは言えない場合が多いでしょう。店主だと「限定50名」などとして、人気になれば、早く店じまいをして労働時間を短くすることもできますが。雇用契約の際に労使で合意して、選択するということが大切かな、と。 まうやんさんは、医療職。そして、医師と同様に研究を行う。「実感がわきません」というのもわかります。この議論をしている私も経営者ですから、仕事時間に制限はありません。自分の勉強のために本を読む時間も、人と会う時間も、どれが個人の部分か、どれが仕事の部分かは区別がつきません。そしてそれを、嫌だと思ったこともないし、10代から仕事をしていますが、その分の給与を要求しようとも思いませんでした。 カフェでアルバイトをする大学生の娘は、仕事を覚えるため、上達させるためにと、誰にも求められていないのにお店に何時間も前に行って準備したり、残って勉強したりしています。時給910円?を請求せず、自らの選択で勉強しています。それが自分を高めていい仕事をするためだと彼女は言います。親としては、そんな仕事姿勢の娘を誇りに思いますし、経営者としては、それは賃金として支払わないと駄目なのではという疑問もあります。 このテーマ、話はつきません。とても4回の円卓会議で解決できる課題ではありません。ただ、多様な働き方は、労使ともに満足度が上がることが目的です。その目的のために、皆が考え続けて、いい案をつくる必要があります。今の法令での働き方を変えて、自由度があり、それによって貢献を高めることができる可能性への追求。 自分がどう働き、どう評価されると貢献度が高まるのか。今週の「働く人の円卓会議」を皮切りに、深く、具体的に、考えるきっかけになれば幸いです。 私はこのテーマを、追求し続けます。国際女性ビジネス会議でも、このテーマのセッションを開催します。午後の円卓会議#203を選んでください。そしてイー・ウーマンピアのみなさんは、いい案があれば、ビア事務局にメールしてください。引き続き考えましょう。いい案を政府に提案でき、社会が動いたらいいですね! 1週間ありがとうございました。★7月26日(日)に「第20回国際女性ビジネス会議」を開催します。会議テーマは「Make History」です。プログラムや詳細は、公式ホームページをご覧ください。早割<第2弾>受付中★佐々木議長の過去の円卓会議より労働時間の長さで給与が決まる。賛成ですか?・健康管理のための毎日の習慣、ありますか?・来年の手帳に、自分を予約していますか?・管理職になりたいですか? ★新連載! ダイヤモンドオンライン 佐々木かをりの「実践ダイバーシティ」 第2回「ダイバーシティ=身勝手が許される、と誤解してはいけない」
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