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会議番号:3165 開催期間 2012年05月14日- 05月21日
はじめまして、宮城県父子の会 代表、NPO法人全国父子家庭支援連絡会 理事の村上です。父子家庭について、1週間みなさんと一緒に考えて行きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 皆様の記憶に新しい東日本大震災によって、夫を亡くした母子家庭と、妻を亡くした父子家庭が生まれてしまいました。しかし、報道に上がるのは母子家庭の母や子の支援の話題ばかりです。父子家庭の父や子に対して支援は必要ないのでしょうか? 僕は震災発生当時から震災父子家庭支援の必要性を訴え、そして当事者の声を聞く活動を続けてきました。 訪ね歩く中で出会ったAさんは言いました。「かみさんじゃなくて、俺が死ねば良かったんだ。そうすれば行政支援も受けられて、子ども達も変わらない生活を送れたのに。」 彼は妻と家と仕事を一気に失いました。残ったのは3人の子ども達と債務です。 そして4歳の息子さんと小学1年生の娘さんを育てるBさんは言いました。「今まで、子ども達の事は全て妻に任せていたので残業も早出も出来たが、今は早出残業が出来なくなり収入が落ち込み、住宅ローンの返済が苦しい。子育てしながら働きやすい世の中になっていって欲しい」と。 僕自身は離別の父子家庭ですが、同じことを考えたことがあります。 「妻が引き取っていたら行政支援があり、僕も仕事を変えなくて済んだ」そして「なぜこんなに子育てをしながら働きにくい世の中なのだろう」と。 10年前に離婚してから祖父の介護、息子の脳疾患、血液の癌、白血病と戦い完治し、今では僕が引き取ってよかったと思えるようになりましたが、男のひとり親を取り巻く環境は殆ど変っていません。 3.11の、あの日。皆さんも明日は我が身と考えた事と思います。離別であれ、死別であれ、その後の子育て環境は「ひとり親」という意味では同じです。それを踏まえて、皆さんは、父子家庭について意識して考えてみた事はありますか? 率直なご意見をお待ちしています。
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