ハイレベルウィーク期間中の日本での報道は難民、北朝鮮、シリアに集中しましたが、国際的には、2030年に向けて世界を変えるための17の目標からなる「持続可能な開発目標」が中心議題の一つになっていました。英語でSustainable Development Goals、略してSDGs(エス•ディー•ジーズ)です。世界では多くの著名人がSDGsのために声を上げています。「日本の皆さんもSDGsを知らないと、これからの世の中を渡っていく上でソンをする」と思い、今回の円卓会議の議論をSDGsをテーマにナビゲートします。
ここでちょっとお勉強、です。
SDGsの前身として、新しいミレニアムに入って作られた「ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals; MDGs)」というものがありました。主に途上国を対象にした貧困人口や飢餓人口の半減、初等教育の普及などの8つの目標からなるもので、2015年を期限にODAなどの資源を集中投下した結果、ある程度の成果が上がりました。でも国内・国家間の格差の広がりや地球温暖化などがこの15年間で新たに顕著になり、途上国のみならず先進国自身の国内問題にもメスを入れる必要性が浮かび上がってきました。
MDGsの積み残しと新たな課題について、途上国のみならず先進国にも実現が求められる2030年に向けたマスター・プラン、それがSDGsです。