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会議番号:3079 開催期間 2011年02月21日- 02月28日
皆さん、週末も活発なコメントの投稿、ありがとうございました。 定期接種と任意接種の区別は、専門的な議題で少し戸惑ったかもしれません。しかし、これは、ワクチン後進国としての日本がしっかり考え直さないといけない問題です。 任意接種は、「接種費を含め予防接種法の外の取り扱い」となっています。すると、定期接種に比べ、副反応による健康被害に対して十分な救済が得られないこと、接種費用が高額となること、結果として任意接種ワクチンの接種率が高くならず多くのお子さんがワクチン接種で防げる病気に罹患するという構図になります。本当に、任意接種としての枠組みを残し、皆さんにワクチン接種の選択と責任を持たせてよいのでしょうか? 今回の「予防接種を積極的に受けていますか?」の議題では、結果として、7割以上の方が、積極的にワクチン接種をしているとのことですが、同時に、皆さんから多く疑問点や改善点が寄せられました。私たち、小児科医が考えている以上に、皆さんはワクチン接種に思い悩み、不安に思っていることがわかりました。 特に多かった意見は、情報提供の少なさでした。「ワクチンを積極的に接種したいが、その判断材料にする情報が少なすぎる」や、「有効性や副反応の情報が偏っている」などです。また、ワクチン接種と御自身の仕事との両立が難しいといった子育て支援を含んだ社会システムも考え直さなければならないと思いました。 「ワクチンに頼らず、ワクチンで防げる病気にも感染して免疫をしっかりつける」とのコメントもありましたが、是非、今回の議題で、公平な感覚でワクチン接種を考えてみてください。レスペクトさんのお子さんのように任意接種のおたふくかぜワクチンであっても重症化することもあります。 具体的で、そして、大きな変化を迅速に望むことは難しいかもしれませんが、私自身もワクチン接種について、色々な場面で公平な情報を中心に説明する機会を積極的に持ちたいと思います。小児科医として、皆さんのお子さんが元気に笑顔で育っていく姿は喜びと同時に生きがいです。可能な限りワクチン接種で防げる病気(Vaccine Preventable Diseases; VPD)を減らし、ワクチン先進国の仲間入りができる日本にしたいと思います。 皆さん、ワクチン接種についての活発な議論、本当にありがとうございました。
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