働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3086 開催期間 2011年03月21日- 03月28日
緊急地震速報、次々に発表される放射線漏れの情報、情報不足、錯綜する情報の不安、地震酔い、計画停電の心配、近い将来の不安、知人の安否に関わる不安、風評被害の不安など、東日本の広範囲の人々に、日常生活の中に今まで経験したことのない不安が侵入しています。 地震酔いは、先週開催の鈴木議長の円卓会議でも話題になっていますし、原発事故の関連は毎日報道されていますので、ここでは詳しくは触れませんが、その背景に、「余震がまた来るかも知れない」という不安が地震酔いの症状を、「また新たな事実が明らかになるであろう」という不安が原発事故関連の不安を強めていると言えます。 不安はその情報を受け取る側一人一人で異なりますが、全員に共通することは、不安の閾値が下がる、すなわち不安を感じやすくなっている・敏感に反応しやすくなっているということです。 本人はその気がなくとも、不安を解消しようと自然に口にする言葉、例えば「野菜を食べない」、「水は当分買った物しか飲まない」などが周囲に広がって風評被害になることもありそうです。最近はネットに自分の不安を書き込むことで、その内容が吟味されることなく即座に広がることも気になります。指摘され続けていることですが、事実と自分の思いや考えを区別して伝えること、不確実な情報に振り回されないことが重要です。 もともと原発の安全性に疑問をもつ人が少なくなく、それが現実となったことで不安が増大していると思います。専門家が数値など根拠を示して解説しても容易には解消しないことでしょう。地震に関しても同様で、普段から悲観的な考えを持っている人ほど深刻な不安を抱えているようです。 ケアが必要なほど不安が強い人は、1)緊張がとれない・眠れない・胸がどきどきする・頻尿などの身体症状が出ている、2)外出が出来ない・異常なほどその状況を避けるなどの回避行動がある、3)日常生活に支障が出るほど繰り返し不安が頭の中にうかぶ、4)次々と悪いことを思考する負の連鎖、などの様子が見られます。 本人の考え方も絡むのでケアは容易ではありませんが、頭の中に浮かぶ不安が過剰であり実生活で問題がないことを、少しづつ実感しながら解消出来るように、周囲の人やカウンセラーが助言していくことだと思います。時間が解決することはありません。すぐにでも始めて下さい。 さて、4日目は、子ども、障害のある人、高齢者など特に災害の影響を強く受けやすい人について述べたいと思います。どのような配慮や対応が必要なのでしょうか?ご意見をお寄せ下さい。
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.