イー・ウーマン（ewoman）

豊かな未来を得たい（kemy・神奈川県・39）

YESに投稿しました。正直なところ私は政治を語るほど知識がありません。が、少なくとも交渉に参加せず現状維持では日本にはこれ以上よくならないと思います。豊かな未来を得るために、日本が今まで得た「過去の栄光、成功体験」を捨て、一から作り上げていく覚悟で交渉に参加してはいけないでしょうか。

国力（ちゅま・東京都・39）

農業を守れ！と言っても担い手である若年層が少子化です。昔（？）「牛肉・オレンジの自由化で国内の牛肉産業とみかん産業がつぶれる」と言われていましたが、和牛を世界ブランドにして成長した人がいます。この国が生き残る道筋を本気で考えているなら、協議に参加しなければならないと思います。

日本は大国なのか。（marco302・海外・その他・40）

先日の言葉の中に、参加国は小国ばかりという一文がありました。そこでよぎったのが、「今、日本は大国なのか？」。確かに今でも数字だけを見れば経済大国かもしれません。しかしながら、国民のマインドに大国であるという自信が見られなくなっているのではないでしょうか。国が本当の意味でグローバル化するには多少の犠牲はやむを得ないと思います。われわれ日本人は、戦後復興のようにいつか挽回できる日がくると信じています。いい意味でのきっかけとしてTPP参加賛成です。

国の仕組みを変える必要（クロ豆・東京都・40）

農業関連が一番の影響を受けると思います。しかし今の農業は将来性もなく若い担い手がいないのが現状。遅かれ早かれ日本の農業は立ち行かなくなります。日本は「安全＆美味しい」というブランド力があります。そこを活かして打って出ることも可能です。今でも各地域ごとに売込みをしているようですが、売る側にしたら一年を通して同じ品質のものを提供する必要があります。しかし現在の都道府県ごとに動いている状態では無理でしょう。こういった国内の既存権利も改革する必要があると思います。

本質は対米関係？（た・ま・香川県・33）

新聞やニュースで見るのは農業問題ばかりですが、それは議論を矮小化していて、本質は対米関係だと思います。普天間問題など対米関係がよくない中、米大統領選を前に米のご機嫌を取ろうとしているように感じます。TPPの議論に参加して米に内政干渉を受けるより、日本が主導権をしっかり握った貿易や外交を期待します。

完全雇用が「国民経済」の基本（マキナベ・京都府・37）

グローバル化で幸せになる「国」がありますか。失業率の悪化や格差拡大。今のアメリカを見れば、富むのは一部の「グローバル企業」だけに思えます。国民にとって一番大事なのは「仕事があること」であり、そのための一番の近道は「地産地消」だと考えます。工業だって現地化すればいい。TPPで国を越えた競争を進めるより、雇用を守ることこそ真の経済の役割。今こそ日本はそんな新しい世界の枠組みを提案するとき。国際競争云々を語る方には内田樹氏のブログをご一読願いたいと、私は思います。

日本の自給率を高めたい！！（herb tea・愛知県・53）

関税自由化が頭をよぎります。食料自給率の低い日本に危機感をもっているため現状では反対です。日本の農業を守るため高い国産を選びたいと思っておりますが、国民の意識はどうなのでしょう。その点を統計で把握し、自国品を大切にする国民の割合が高ければ、TPP参加に賛成です。諸外国とのお付き合いもありますから関税自由化やむ得ないです。商品を選ぶのは良識ある国民です。学校教育、家庭教育で農業の大切さを伝えたい。

不安（真打ち・栃木県・42）

協議への参加は、結果に責任を持つこと。議長の言葉はもっともだ。しかし、参加に対する力試し的な姿勢も感じられ、"その後"に一体どれだけ目が向けられているのか、非常に不安だ。個人経営の企業や店を元気に、と謳ったことは記憶に新しい。今後、どれだけ守られるのか 課題への対応が確実でない以上、決断が倒産の加担にもなりかねない。

アメリカの思惑が見え隠れ・・・（パフィンドーナッツ・埼玉県・42）

アメリカの景気回復の為に、なるべく早く何としてでも……という印象を受けます。TPP不参加による経済の空洞化も多く懸念されますが、国内の問題点（特に農業）をきちんと整備した上で、土俵に上がるというのが私の理想です。

国会でも「TPPの是非」が声高に議論されています。なぜ、いまここでTPPが議論されるのでしょうか？
 
「変わる」ことで新たな時代に適応したい。kemyさんが指摘するように「豊かな未来を得たい」。そんな想いは誰しも抱いていると思います、問題は、「TPP参加」が、「明るい未来につながる変化」なのでしょうか。
 
今の日本に「改革すべき課題」が沢山あるのは、みな気づいています。そのひとつが農業問題であることも共通認識だと思います。社会保障制度もなんとかしなければいけない。十分な医療が受けられない人がいる医療制度も同様です。なによりも「雇用を」を安定させること、そのためには新しいビジネスを起こさなければなりません。
 
こうしたことを考えるのが、政府や、国会の仕事です。個別の役所や、政党の部会などで散発的に議論が出ていますが、国民的議論にはなっていません。TPPは、そうした「在りたい自分」の延長に議論されることが望ましい、と思います。
 
前回も書きましたが、この交渉で「日本はこうしたい」「参加することでこんな利益を得たい」という明確な指針がないと、「どうぞ日本の市場を自由にご利用下さい」ということで終わります。いまの日本人には「大国」という認識は乏しいと思います。しかし中国と並ぶ世界第二の規模は、多くの外国ビジネスにとって魅力的な市場です。
 
日本には「保護された市場」があり、「効率の悪いビジネス」や、改革に抵抗し「既得権を守りたい勢力」も残っています。絡んだ糸をほぐす代に、ひとつひとつ問題を解決する努力が必要ですが、ため息の出るような仕事である、官僚や政治家が本気になって取り組んでいるように見えません。
 
そんな中でTPPがにわかに登場しました。野田政権がどれほど真剣に考えて提起したかは分りません。本当に大事なことなら、その意味と、この交渉で日本が目指すことを明確に示す必要があります。
 
ルール作りのリード役の米国には明確な「目標」があります。ひと言で言えば、「成長著しいアジアに、自分たちに有利なルールを持ち込んで米国企業の利益を増やし、米国国内の雇用を増やす」ということです。とても明確な戦略で、再選を目指すオバマさんは、さすがと思います。
 
では、日本は何を得るのか。
経団連は「関税が低くなれば輸出が増える」と言っています。安いコメが輸入できるようになれば消費者に好ましいかもしれません。
 
多分、多くの人は、そんなことを期待していないと思います。「国を開くことで日本が変わるのでは」という期待感ではないでしょうか。
あなたは、どう思いますか。国を開くことで日本の改革が進むと思いますか。
 

• 2011.10.28
• 山田厚史 ジャーナリスト・元朝日新聞編集委員