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会議番号:3159 開催期間 2012年04月09日- 04月16日
みなさんがお書きになった「資質」はそれぞれその通りだと思うのです。責任感、リーダーシップ、決断力、信念をもって孤独に耐えること、着地点を見極めること、意志と柔軟性などなど、まったく異論を差し挟む余地がありません。 でも(と敢えて言わせていただきます)、首相として必要なことがわかっているなら、なぜそうした人がなかなか出ないのか、そういう疑問はありませんか。一人二人ならいざ知らず、なぜ年替わり首相が6人(ただ野田さんはまだ分かりません)も続いたのでしょう。 安倍首相以降、個人的にはいろいろ問題があると思いますが、近年にない長期政権となった小泉さんに比べて、とんでもなくひどい首相だったとは言えないでしょう。小泉さんがその後の首相と違っていたのは、明確な政治課題を設定していたということだと思っています。それは「郵政の民営化」とそこに代表される既得権益の打破ということでした。 その課題設定が正しいかどうかは別にして(実は僕は正しいと思っていますが)、明確な課題とそれに向けてのぶれない姿勢が最も小泉人気を支えていたと思います。その意味で消費増税に「命を懸けている」野田首相は別にして、どの首相も明確な課題設定がなかったように思います。 「美しい国」「対等な日米関係」「平成の開国」とか、悪いわけでも間違っているわけでもないとは思いますが、明確な課題というより「お題目」のように見えます。 増税一本槍に見える野田首相でも支持率が30%付近にとどまっているのは、少なくとも分かりやすい課題設定とそこに向かってぶれない姿勢が見えるからでしょう。 その意味では、みなさんがおっしゃる「資質」にぜひ僕も付け加えさせていただきたいと思っています。それは、何を変えるのかという付け焼き刃でない課題を提示できること、というものです。 さてみなさんにお尋ねします。首相に要求される資質はいろいろ書いていただきましたが、その首相に解決してほしいことは何でしょう。日本の成長戦略? 出生率のアップ? 自然エネルギーの促進? TPP参加? 財政再建? 社会保障の充実? それとも社会保障の削減? もちろん首相になりたいと思っているような人たちは、こうしたことについて「一通り」のことは言います。しかしよくよく聞いていると、全身全霊をかけてそのうちの一つを実現したいと「決心」している人は、決して多くはないようにも思えます。みなさんの心に響くテーマとは何なのか、教えてください。
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