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会議番号:3172 開催期間 2012年06月01日- 06月08日
今回もみなさんから真摯なご投稿をたくさんいただきました。 私たちが自ら責任をもって直接政治のリーダーを選ぶことができる(settyanさん、Coco Bennieさん)ことは、首相公選制の大きなメリットです。 他方で、ナポレオンやヒットラーなどの独裁者を生み(紅茶博士さん)、全体主義を導くこともあるポピュリズム(A6M2さん)に陥りやすいことは、特に「人」を国民が直接選ぶ民主制の大きなリスクです。だから、アメリカ等、強い公選の長が民主的に機能している国のほとんどは、強い議会も持っています。 他に私が直接民主制の問題点だと思うのは、「分断」をもたらしやすいことです。今の日本の政治は悪い意味で直接民主制すぎではないでしょうか。 国民は主に政党のかかげたマニフェストを選択し、多数の支持を得た党の党首が原則として首相になります。選ばれた政治家は、議員から首相まで、選んでくれた(政党・グループや地域の)支持者の意思に縛られて「分断」され、妥協やすりあわせもほとんどないまま対立しています。 だから、目立つ議論はどの政党が与党でも野党でも「首相は辞めろ、解散せよ」ばかりです。多様な意見をぶつけ合って政策を練り上げる必要がなく、国民が自分の代弁者を選べばあとは「数の論理」でいいなら、参議院どころか国会そのものが不要です。 実は、こんな「分断」を克服するために生まれたのが代表民主制です。日常用語で代表と言えば「自分に代わる」人(costasさん)、自分の代弁者を意味します。しかし、衆参両議院の議員は「全国民の代表」であるとする日本国憲法43条の定めは、「分断」をさけるために、代表者は選んでくれた人の代弁者であってはならないこと、「すべての国民」の代弁者であるべきことを求めています。 代表民主制は、人口が多すぎて直接民主制が無理だから仕方なく採用された代替物ではなく、まったく別の意義をもつ民主制の形だということは意外と知られていません。 やや話が難しくなってしまいました。最後のご投稿では、国の政治に限らず、私たちの属するさまざまな社会が「民主的」であるために何が必要かについて、あらためてご意見を募りたいと思います。地域、会社、様々なコミュニティなど、あなたが属している身近な社会について考えてみましょう。NOの方も、ここまでの会議を読んで、最後にぜひ投稿してみてください。【田村議長の過去の円卓会議より】◆憲法は、国民が守るべきルールだと思いますか?◆国や自治体に憤りを感じたこと、ありますか?
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