働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3191 開催期間 2012年09月14日- 09月21日
本日9月21日は、「国際平和デー」、いわゆる「ピースデイ」。みなさんは、幅広い視点から、平和のためのアクションとメッセージを考えていらっしゃいますね! つかみどころのない「世界平和」は、多くの人々がそれぞれの立場で尊重と寛容のスピリットに基づいた一歩を踏み出して、それが気の遠くなるぐらいたくさん積み重なって少しずつ実現できるものだと思います。音楽という世界共通語を一緒に奏でることの「平和効果」、すごく実感しています。 勇ましくこぶしを振り上げるのは簡単ですが、それを納めることは、本当に難しい。よほど周到に「落としどころ」を計算し尽くした上でやらないと、思わぬ方向に持っていかれてしまうでしょう。 政策決定プロセスに、いろいろなバックグラウンドの人を入れる、ダイバーシティーを持たせることが、議論が一方に流れるのを防ぐ意味で大切だと思います。女性やマイノリティーに属する人々がそもそも決定プロセスに多くいれば、子どもたちの健康、教育、家族の生活を大きく犠牲にしてしまう紛争に、そう簡単には賛成しないでしょう。その点では、日本の民主党代表選にも自民党総裁選挙にも女性の顔が一つもないのは気がかりではありますが。 それから、無いものねだりをするのでなく、自分にあるものに目を向けて幸福を感じ取ることが平和のためにも大切なんじゃないかと、ドキュメンタリー映画『happy - しあわせを探すあなたへ』を観て改めて気付かされました。 さて、意外な方が今年の広島、長崎の平和祈念式典に出席しました。日本への原爆投下を決定したトルーマン元米国大統領の55歳になるお孫さんです。広島平和祈念公園の「原爆の子の像」のモデルになった、「サダコの折鶴」で知られる故佐々木禎子さんのこころを語り継ぐNPOの招きによるもので、トルーマン元大統領の家系としては初めての来日です。 平和祈念式典に先立ち東京で、被爆者の方々、東京大学の学生たちと対話する時間を持ちました。大学側のご厚意で、「平和のために私たちにできること ~孫の世代が築く新しい関係~」と題する議論の記録を拝見する機会に恵まれました。 結論から言うと、終戦から67年経っても、「対話は予想以上に難しい」ということです。「これを機会にみんなで前を向いて進んでいきたい」と述べたトルーマンさんは、被爆者の方々とその孫の世代にあたる学生たちの議論にじっと耳を傾けていました。被爆当事者の方々と若い人たちとの間ですら完全に共通理解が成立していた訳ではありません。会の締めくくりの一言を求められた際、彼はその場にふさわしい言葉が見つからなかったようです。押しつぶされそうな重い課題を前に、沈思黙考しているようでした。 ただ希望は、参加者の中には未来志向の人々が何人かは見受けられたことです。「生死をさまよい、娘も甲状腺機能障害を患っている。被爆は一代で終わるわけではない。でも、憎しみから平和は生まれない」というある被爆者の方の言葉が胸に残ります。 yumminさんのように、所謂「つくられた歴史」の枠を出て、自分の頭で問題の核心を考え、事実を見出す努力をしている方々がいらっしゃいました。普通は席を同じくするはずのない三者が一緒になる機会を持ち、語り継いでいくことこそが、「意味のある『何か』の始まり」になったに違いありません。 奇しくも平和の尊さを感じさせられる一週間に、このテーマで会議をナビゲートできたことをとても意義深く感じています。どうぞこれからもご一緒にONE PEACE A DAYを積み上げていきましょう!★根本議長の新著が近日発売されます!『ブータン「幸福な国」の不都合な真実』
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.