イー・ウーマン（ewoman）

子どもを守る場所で話を聞く。（ふぁみこ・宮城県・35）

児童相談所を訪問し、職員の方に虐待に関する実態のお話を伺ったことがあります。孤独な子育て環境に押しこめられたら、誰もがそうなってしまう可能性があるように感じました。お腹に第一子がいたこともあり、自分事として真剣に聞きました。地域や隣近所の方が虐待から子どもを守ってくれるケースも多いと聞き、通報という手段があることも知りました。若い世代の方々が地域にある施設に行きこのようなお話を聞くことも一つ気づきになるのではないかと思います。

親のケアが必要（masako11・42）

親の心のケアも重要だと思います。カウンセリングが気軽に受けられる仕組みがあると良いと思います。出来れば料金も安く家計に負担がかからないようにすれば積極的に相談に訪れると思います。虐待をしている親自身が子どものころに虐待を受けていたり、夫婦間での問題やDVがある場合もあるかもしれないですし、家庭によって問題は様々で、それぞれ解決方法は異なって来ると思うので、ひとくくりに考えずに、個々に解決して行くのが良いと思います。

母親教室（ゆきなな・海外・その他・31）

出産前に産婦人科で、母親教室への参加が義務付けられていました。そこで会った人と、同じ状況を話すことで共感し合え、ストレスの軽減に繋がったことを覚えています。そこでストレスを軽減する方法として、出産後もこうした、母親教室への参加を義務付けて、同じ悩みを話し合う機会を与えるようにしたらどうかと思います。そこに子育て経験者や専門家も配置し、気軽に相談できるような環境を作れば、より良いのではないかと考えます。

産院での指導が必要かも（tarshu・東京都・43）

育児が一番辛かったのは生後2か月の第一子と向き合っている頃。保健師の電話訪問で誘われ本当に偶然行った区主催の同月齢ママ達の引合せサークルは目から鱗でした。この歳で新しく友達が作れる事を知り、ただのおしゃべりで子育ての辛さはほぼ解消され（飲んでも軽くならない仕事と育児は根本的に違った）、一年後断腸の思いの仕事復帰でした（笑）逆にママ友達との出会いがなければどうなっていた事か。誰もが必ず行く産院で、もっと積極的に産後の関り合いに関与する事が最も効率がいいと思います。

支える人見守る人（淡墨桜・岐阜県・51）

虐待の渦中にある家庭を支える専門性を持った人材が不足しています。また、地域の民生・児童委員（主任児童委員）の配置数も現状から不足していると感じます。社会の現状と支えるシステムや法律が追いついていない。渦中にある家庭は悲惨です。手をさしのべることで、さらに社会との繋がりを切ってしまう場合もあります。生活力が無く、心を病んでいる親の家庭で育つ子どもをどう支えるのか、今後の課題だと思います。

母親だけに背負わせない（るんちん・東京都・40）

子どもを持つまでは、虐待なんて一部の母親の問題だと片付けていましたが、実際自分にゆとりがないときの子どもへのやつあたり風のイラダチ、言葉の暴力に、はっとした経験があります。冷静になると、自分ひとりで子育てをやっている気持ちになったときにゆとりがなく、ダンナへのイラダチが子どもに向かっていたともいえます。孤立させない、男性も子育てを共にやる、地域で子育ての一部でいいから共有する、おせっかいといわれてもやっぱり外の目は必要だろうと思います。

ストレス発散の方向性の提示（るるまる・大阪府・41）

育児の不安感の元は、小さな事を、大きなストレスにするから。経験上、育児への「思い込み」が原因。相談したり知識を得て、その「思い込み」がほどける、ということを繰り返しながら「親」となってきたように思います。不安の解消を「虐待する」ことでなく、別に解消する方法があるのだ、と知ること、そして子育ては決してストレスの溜まるものではなく、学びの深い大切な仕事である、愛情を感じられる尊い経験であるということを、子どもをもつ前から教育することが必要だと思います。

人に頼ることの大切さ（ねこの散歩・海外・その他・43）

子育ての責任が、母親に一任されていて、特に日本の場合、父親があまり介入できない、しない、という現状も一因だと思います。自分ひとりで抱えずに、思い切りみんなに助けてもらう、そして周りもそれにこたえてあげる、という風土づくりから必要ではないでしょうか。そうすれば、お互いに頼みやすくなりますし。また父親も仕事も大切ですが、家族はそれ以上に大切、ということを忘れないでほしいです。

外に踏み出して（ゆいゆい・埼玉県・46）

子育てで不安な時、気持ちが不安定な時、保健所の相談室に電話。検診に毎月参加、支援センターには週3日くらい行きました。お隣とは出産をきっかけに親子でお世話に。私はいろいろな人と関わることで救われました。もちろんママ友も大切な存在ですが、不安を受け止めてくれる人がいることが救いになるのではと思います。でも意外に保健所、児童センター等利用していない人が多く、案内はいろいろ発信されていますが、検診時などに実際に声をかけて誘うほうが、行ってみる気になるのかも。

負の連鎖の断絶（くみお・岡山県・有り・43）

「私自身も叩いて育てられた。」という親の方針に、幼い子どもは疑問を投げかけることはしません。どのような親であれ、その子どもは親に対して絶対的な信頼を抱いていると思います。その絶対的な信頼を揺るがすのは、つまり、虐待という負の連鎖を断ち切る可能性を持つのは、教育だと思います。家庭外の大人からの学び、同年代の子どもとのかかわりからの学び、でしょうか。今現在虐待を受けているゼロ歳児を救う即効性はないかもしれませんが、将来のゼロ歳児を救い得る方法かと思います。

投票や投稿をありがとうございます。たくさんの方が、自分事として、考えてくださっていること、とても嬉しく思います。
 
「虐待」という言葉が重いために、そして、特別な人に起こることだろう、自分には関係ないと、目を背けてしまう方も少なくありません。
 
「児童相談所を訪問し、職員の方に虐待に関する実態のお話を伺ったことがあります。…お腹に第一子がいたこともあり、自分事として真剣に聞きました」という ふぁみこさん。知ることで、「地域や隣近所の方が虐待から子どもを守ってくれるケースも多いと聞き、通報という手段があることも知りました」というように、困っている親子を、支援の手につなぐことができます。
 
「ママ達の引合せサークル…この歳で新しく友達が作れる事を知り、ただのおしゃべりで子育ての辛さはほぼ解消」とおっしゃるtarshuさんは、産院からの情報提供や産後のつながりの大切さを指摘くださいました。
 
私が編集長をしている育児情報誌「miku」の記事ですが、ニュージーランドでは、産前から産後へのサポートや、産後の仲間作りがワンストップで行われています。

ゆきななさんが、「出産後もこうした、母親教室への参加を義務付けて、同じ悩みを話し合う機会を与えるようにしたらどうか」とおっしゃっています。地域によっては、少しずつ始めているところもあるようですが、日本でも、このような仕掛けを積極的に広げることが必要でしょう。
 
るんちんさんが「ダンナへのイラダチが子どもに向かっていた…孤立させない、男性も子育てを共にやる、地域で子育ての一部でいいから共有する、おせっかいといわれてもやっぱり外の目は必要」とおっしゃるように、一番近くにいるはずのお父さんが、お母さんを支えること。そして、地域のやさしい目やサポートが、欠かせません。
 
「親の心のケアも重要だと思います。カウンセリングが気軽に受けられる仕組みがあると良い」（masako11さん）というように、細かな相談を気楽にできる場所作りと共に、親自身が「子育てで不安な時、気持ちが不安定な時、保健所の相談室に電話」（ゆいゆいさん）する勇気も必要ですね。
 
「自分ひとりで抱えずに、思い切りみんなに助けてもらう、そして周りもそれにこたえてあげる、という風土づくりが必要」（ねこの散歩さん）、「虐待という負の連鎖を断ち切る可能性を持つのは、教育…家庭外の大人からの学び、同年代の子どもとのかかわりからの学び」（くみおさん）というコメントにもあるように、まさに親だけでなく、子育てしていない周囲も含め、意識を変えていくべき時だと思っています。
 
子どもへの虐待を止めるのは、親、パートナー、近所の人々、社会の人々、行政……、それぞれの気づきと意識、そして虐待をなくそうという決意だと思っています。
 
児童相談所全国共通ダイヤルは、0570－064－000
 
虐待している親を逮捕したり懲らしめることを目的とした電話番号ではありません。
子育てに悩み苦しんでいる親を、虐待に苦しみおびえている子どもを支援につなげる電話番号です。
 
ぜひこれからも、子ども虐待防止オレンジリボン運動へのご理解ご協力をお願いします。みなさんの親子への暖かいまなざしと思いが、子ども虐待を減らす一歩になります。




★11/12朝、NHK「おはよう日本」で、高祖議長の講演・ワークショップが紹介され、
　同日夜のNHK「NEWS WEB24」にも生出演されました。
→「子どもに向き合うポジティブ子育てin江東区」
→　高祖議長のフェイスブック

★次回は、11月24日（土）文京区のフォーラムに登壇されます。


【高祖議長の過去の円卓会議】
◆しつけのために叩くことは、必要ですか？

• 2012.11.16
• 高祖常子 子育てアドバイザー、インターネットサイト「こそだて」編集長、NPO法人児童虐待 防止全国ネットワーク理事