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会議番号:3287 開催期間 2014年04月11日- 04月18日
さて、この会議へのご参加が増え続け、関心の高さがうかがわれます。現在のところ、70%の方々が「興味がある」と回答してくださっています。 前回の「養子縁組のどんなことが知りたいですか?」との問いかけには、非常に多くの投稿をいただき、ありがとうございました。“児童に社会的養護が必要な際は、永続的に暮らせる家庭養護が最適である”。国連がそう推進する立場にあることを知ると、肯定的視座が増えます。 「制度が複雑すぎでは」(まうやんさん)のおっしゃるとおり、今回のみなさんからの意見で多かったのは「複雑な仕組みで理解しにくい」でした。そこでまずは、仕組みをご説明します。 日本で養子縁組による家庭養護を実施している機関は、いくつかの自治体の児童相談所と民間の社会福祉事業組織です。民間は「養子縁組あっせん団体」と呼ばれ、全国に15団体ほどあります。 法律上、日本では養子縁組で子どもを迎えるのは「夫婦であること」が定められています。そして養子縁組の手続きは、必ず児童相談所や家庭裁判所が関係します。現状、養子縁組の手続きを支援する公・民の各機関で、支援方針や特徴が違います。子どもに真実告知をする方法や最適な時期に関する指導もあります。 どの機関でも共通しているのは、養親希望の夫婦が児童相談所に「里親登録」をしていること。これにより前科がないことや所得が安定していることが証明されます。現在、里親登録をするご夫婦の約70%が養子縁組を希望しているともいわれています。晩婚の方や、不妊治療を卒業された方も増えてきているのかもしれません。 「現行法とは別に、現実的・本質的に、養親として必要な条件とは?」(astrudさん) これは私自身も最初に持った疑問です。 0歳から6歳までの特別養子縁組は、児童福祉として推進される制度です。子どもとたくさん遊んでやれるように、その子が成人しても進学や就職にも親としてコミットします。ゆえに「子どもとの年齢差は40歳が目安」と年齢制限の基準値をもうける機関もあります。しかし優先事項は年齢制限ではなく、養親さんの愛情深いお人柄や、「実子同様に」育てる覚悟が最重要視されます。 「実子同様に」という言葉が意味するところは「出産で子どもを迎える場合と同じ」という意味で、子どもの性別は選べませんし、子どもの病気の有無が未明でも迎える、という意味です。 「実際に養子として育てられた人の率直な思いを聞いてみたい」(yamayama5656さん) 「偏見をなくす取組みを知りたい」(Tano hitsujiさん)など貴重なご要望も届きました。 来る4月26日(土)に、東京虎の門の日本財団では、以下のイベントが行われます。 養子縁組普及にプロフェッショナルが一同に会します。 ご関心のある方は、参加されてみてはいかがでしょうか。「養子の日・記念」第一回 養子縁組団体フォーラム それでは、最終日に向けて最後の質問になります。 特定の保護者の家庭で、家族として育つチャンスを赤ちゃんに贈る児童福祉策としての養子縁組。米国では年間に、実親が育てられない約50000人もの子どもが、家族を持つチャンスを与えられています。日本では、年間300人台です。 「条件に合う家庭の数は足りている状況でしょうか?」(kyoko004さん)というご質問がありました。条件に合う家庭の数は、足りていない状況といえます。養親候補のご夫婦と養子となるお子さんのマッチング業務ができる児童相談所および職員数も、虐待対応に追われていて足りません。無条件に子どもを迎えいれる愛情深いご夫婦が足りないというのも、現実であるようです。日本で児童福祉策としての養子縁組を増やすために、どんな取り組みがあればよいと思いますか? その他、感想など自由にお送りください。 NO(関心がない)方も、ぜひこの機会に考えてみてください。
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