働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3356 開催期間 2015年07月31日- 08月07日
みなさま、今日も暑いですね。 夏休みの中、保護者の方は遅くまで出かける中高生の子どもを心配する季節ですね。リプロダクティブヘルスは、青春時代を思い出すこの季節にマッチしたテーマでもありますね。今日も、新たにいただいた投稿とともに会議を進めましょう。 今回は、妊娠・出産や性のことをリプロダクティブヘルスやライツを知った経緯として、周りの大人からの様々なアプローチをシェアいただきました。 「祖母や母ともフランクに意見交換ができる環境で、初潮について「お母さんの時はどうだった?」「おばあちゃんは?」と、その時代毎の性の捉え方にも触れられ、価値観の幅が広がりました。」このmakkyo925さんのように、小学校での性教育をきっかけに、家庭で話せるようになった方々は多いですね。その後、家庭で話題が上がった時の家族の態度が肯定的であることは、子どもの価値観に大きな影響を与えます。「たまたま高校生の時に学校の先生が2名ほど妊娠していました。特に一人は保健体育の先生でしたので、自分の妊娠談話を話しつつ性教育も赤裸々に教えてくださいました。女子高ならではだったからかもしれませんが、初めてまともに避妊や妊娠の話の実体験を聞けてセンセーショナルだったことは今でも覚えているほどです。」と体験談をシェアくださったまうやんさん。目の前にいる高校の保健教師から、センセーショナルかつ赤裸々に聞けたことは、とてもラッキーといえるでしょう。その教師の態度が、自分が後輩に伝える時の羅針盤となるのではないでしょうか。 また、こんなお声も。 「いやらしさが先立つのは勘弁」とZonnetjeさんがおっしゃるように、「妊娠・出産について中年男性の教諭に教わるのは少しひいてしまいます。またなぜ「いかにも」というような映像で授業を受けなければならないのでしょうか。こちらは、同意見を多くの保護者や中高生から届く意見です。月経は女性にしかありませんし、精通も男性にしかありません。異性からよりは同性の教師か、聴く側の次世代が違和感を感じないようアプローチすることが重要です。 文部科学省も昨年度より、公立学校におけるリプロダクティブヘルスの授業ではLGBTの子どもたちへの配慮をと通達を出しています。生徒は、男女ともに学び、そして各自のLGBTの多様性を守られながら、授業を受けられる環境が大至急整えられるべき時期を迎えています。 「先生がこのテーマを語るのが難しいと思うのならば、専門家を呼ぶのもやむを得ないと思います。普通のお母さんが1-2歳の子どもを連れてきて客員教諭として授業したりするのは不可能でしょうか。恥ずかしさもあるでしょうから、毎日顔を合わす両親より、赤の他人から聞くほうがすっきりしていると思います。」とZonnetjeさん、。子連れの母親が赤ちゃんを同伴で、出産体験を語るのは、大変有効なアプローチですね。文部科学省は、平成16年の次世代育成支援対策推進法の施行時に中高生が赤ちゃんにふれあう事業を推奨し、全国の教育委員会で「赤ちゃん登校日」事業が開始されたこともあります。 議長を務める私も、この時期に次女の通う小学校教師の方からお声がかかり、ゲストティーチャーを始めたのが現在の活動のきっかけでした。 オックスフォード大学の社会人類学教授であった故シーラ・キッツィンガーは「世界中の女性への調査で、子ども時代に性のことを初めて聞いた記憶では、話の内容そのものよりも態度や表情を覚えている者が大多数」と著書“Women's sex”に書いています。私たち大人の態度も声色も、子どもたちには伝えられる内容とセットなのですね。 そのことを意識して、妊娠のことも避妊のことも、そして出産のことも聞きたかった言葉をあらためて編み直すと、これまでとは違うアプローチができそうです。さあ、親ではないナナメの関係として、または保護者として、性や生命の話を聞かれた時への応えを用意しておきましょう。 みなさんは、何を聴かれたら一番困りますか?自分だと応えに窮する、今の自分では準備不足だという“次世代からの質問”は、ズバリ何ですか?★大葉議長の過去の円卓会議・養子縁組に、興味がありますか?
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