働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3464 開催期間 2017年10月13日- 10月20日
「あなたの職場にイクボスはいますか?」と投げかけたところ、YE Sが30%、NOが70%の回答比率は予想通りでした。とまれ、では3年前に同じ質問をしていたとしたら答えはおそらく10対90だったでしょう。つまり社会全般ではイクボスは着実に増えているのです。 YESの投稿を読みますと、ナカサワさんやkyokoさんのように、イクボスの下で働けたことで自己の成長を感じ、上司に感謝する方は他社でもたくさんいます。ただ現状は、たまたまその上司に出会ったからラッキーだったという「当たり3割のクジ引き状態」になっています。部下は上司を選べませんから、今後はどのクジ引いても(どの部署に配属されても)当たり!というイクボスの標準化が必要ですね。 またシンゴパパさんのように、イクボスだった上司を倣ってか自分が管理職になったとき、同じようにイクボス的な部下マネジメントができる人が増えているのも事実です。これは良い連鎖ですし企業の持続成長性に繋がります。これを子育ての視点から観てみると「実親に育てられたように自分の子どもを育てる」という連鎖に似ていますね。つまり、イクボス上司は自らのマネジメントによって、自然と次世代の上司を育てているということです。 しかしまだYESは3割しかいません。多くの職場でまだイクボスは少ない。めぐっちさんの投稿にあるような「男性が外で稼いで、女性が家庭を守るという持論」という昭和の時代のボスが会社の幹部に多いのが現状です。 NOの投稿もみてみましょう。szkmtkさんの「まだまだモーレツ社員を重用する方が多い」。ダメボスの典型例ですね。これはなぜかといえば、そういう上司は人口が増えていた時代つまりモノが売れ続けていた経済成長期に、家のことは全て妻に任せて長時間モーレツに働くことで結果を出し評価され昇進した、という成功体験から逃れられないからです。そして状況が変わった今でも部下に同じやり方を押し付け求めてしまうのです。 これでは共働き家庭や育児や介護で時間制約がある人はたまったものではありません。残業が前提のワークハードな昭和の時代は終わっています。イクボスはそれを理解し、短い時間で同じ成果を出す「ワークスマート」な働き方、「時間内にしっかり働いてしっかり休む」を追求しています。 しかし現状はそう上手くいってないようです。nekosaurus さんの投稿にあるような「配慮してくれるボスはいます。ただ、本人が忙しくてなかなか休みが取れず疲れきった顔をしている」という状況のボスも多いのです。 これは「働き方改革」が単なる「働かせ方改革」になっている例。部下の労働時間をただ減らせばいいとしか考えてない上司です。本来は早く帰すことと同時に業務の効率化を図ることが大事。真のイクボスは無駄な間接業務、つまり意味のない会議や長いメール、形式だけの報・連・相をやめるなど、部下そして自分のライフワークバランスのために「職場の無駄」を省く努力をしています。 ※ファザーリング・ジャパンでは、従業員50名以上の企業に勤める中間管理職(課長と部長)1,044名を対象に働き方改革推進に対する意識、および、推進における課題を明らかにすることを目的として「管理職の本音(ボスジレンマ)調査」を行いました。こちらの結果も参考にしてください。 また業務改善と同時に「意識改革」が重要ですね。asukamamaさんがおっしゃる「子育て介護と同様、独身者にも人間らしく生きる権利を!」。これも多いかと思います。過去の会社では「独身者は残業するのが当然だったから」です。でも多様性を受け入れるイクボスは「独身であることもその一つ」と考えます。独身の人だってそのライフにおいては「仕事以外にやりたいこと・やらなければならないことがある」はずで、イクボスはそれを尊重します。私は以前、企業で管理職時代に「ペットが病気で休みたい」というひとり暮らしの部下に休みを与えました。そう、育児がある人も独身の人もみんながライフを大事にすること、ここをチームに浸透させ、みんなの意識改革をするのもイクボスの仕事です。 いかがでしょうか。皆さんの投稿を読んでイクボスの意義、現状の課題の中で求められる上司の役割を述べました。これについては、ファザーリングジャパンで作成した上司の行動指針「イクボス10ヶ条」を参照ください。 でも現実、「わが社にイクボスはいない!」と嘆くワーカーはまだ多い。多くの企業の課題でもあります。 では、どうしたらイクボスを増やすことができるでしょうか? 上司自身の意識だけでなく、真打ちさんの投稿にあるように「部下が上司をイクボスに変えるべく、工夫も求められる」についても、また評価や給与制度の見直しなどイクボスを増やすために組織ができることも一緒に考えて行きたいので、よいアイデアがあれば2日目以降も円卓会議への投稿をお待ちしています。 ひとつポイントがあります。10/16 今日は「ボスの日」です。「職場の人上司・パートナーに感謝する日」としてアメリカでは定着しているようです。ボスの日は部下から上司をランチに誘ったり、ボスのデスクに感謝の気持ちを書いたメッセージカードをそっと置いておく…。 これを日本の職場でもやってみませんか? (普段は照れ臭くて言えないけどカーネーション贈る母の日と同じですね) 感謝したくなる上司がいれば自然ですが、イマイチな上司でも感謝することで(部下から承認されることで)、上司の「ボススイッチ」が入り、ひょっとしたら明日からあなたのライフとキャリアを応援してくれるイクボスになるかもしれませんよ。★安藤議長が登壇した「第15回 国際女性ビジネス会議」「Working Mothers & Working Fathers ~働くパパと一緒に社会を動かす」もお読みください!
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