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会議番号:3692 開催期間 2022年08月26日- 09月02日
岸田首相が「次世代型原発」の開発や建設についての検討を進める方針を示しました。2011年の福島原発事故を受けて、原発の依存度を減らすとしてきたこれまでの政府の方針から原発回帰にUターンすることになり、国民の間でも大きな議論になりそうです。 首相は、脱炭素を議論する「GX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議」の場で表明したもので、運転期間の延長など既存原発の「最大限の活用」とあわせて、原発の新設にも踏み込みました。 地球温暖化への対策として石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料からの脱皮をはかる「脱炭素」が待ったなしの状況になっています。しかし、日本は太陽光や風力、水力など再生可能エネルギーの比率が欧州に比べて低いため、原発の再稼働で補おうとしてきましたが、既存原発の利用では、耐久年数の壁を超えられないので、経済産業省や与党内からは原発の新設が必要との声が高まっていました。 次世代型原発とは何か、既存原発の改良からトリウム熔融塩炉や核融合炉など、いろいろなアイデアがあるようですが、政府が考えているのは小型モジュール炉」(SMR)のようです。資源エネルギー庁によると、小型で、製造工法が簡単で、発電以外にも利用できる多目的な原子炉で、「使いやすく安全」とうたっています。 政府の方針転換の背景には、猛暑のなかで電力不足の懸念が高まる一方、電力料金が高騰しているため、世論調査では、再稼働の容認論が反対論を上回るようになったこともあります。首相は「原発アレルギー」は弱まったと見たのかもしれません。 とはいえ、事故を起こした福島原発の廃炉時期の見通しは立たず、残る原発も放射性廃棄物の処理もめどは立っていません。今回のウクライナ危機は、原発が攻撃の対象となる可能性を浮上させました。次世代型といっても原発が持つ放射性物質の拡散というリスクをなくすものではありません。 原発の是非や再稼働については、働く人の円卓会議でもなんども議論されてきたと思いますが、今回は、次世代型原発の新設という新たな首相提案をもとに、議論をしたいと思います。「次世代型原発」新設へ。賛成ですか? みなさまからの意見をお待ちします。
<高成田議長の過去の円卓会議より>
◆「核」の不安、高まりましたか?
◆ウクライナ情勢。日本への影響を心配しますか?
◆原発差し止め、支持しますか?(2016年3月)
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