イー・ウーマン（ewoman）

相互理解があること（walk714・海外・その他・37）

コミュニケーションのツールとして共通言語は不可欠。日本へ働きに来る人であれば日本語を学び衣食住などの慣習に理解を持って欲しい。雇う側も同じ。相手国の価値観を理解したうえで、互いに納得のいく所で折り合いを付ける度量が必要。日本語が話せるメイドがいたら、きっとその人は、メイド以外の職業と高給を自国でもらうと思うので、私たちが英語を操る方が効率がいいと思う。

グローバル化の一つとして（ぽるこ・神奈川県・39）

製造業の開発部門で勤務しており、夜間や早朝の海外との電話会議が頻繁です。不定期のシッターや保育園の送迎後自宅で対応等していますが、ナニーが住み込みでいれば、突発時にも仕事に専念できそうですし、シッター依頼時の夕食用意等準備する労力で疲弊が無く、日々の掃除や洗濯もお願いでき、長い目で見て親子に必要なサポートだと感じます。グローバル化の波は後戻りできませんし、英語は雇う側も覚えて損なことはなく、子どもにとっても生活の中で覚えられて、良いことだと感じます。

しっかりした制度設計で成り立つ（にしひがし・茨城県・41）

シッターさんに任せられるものは、洗濯、掃除、買い物、炊事、子どもの世話などがメインだと思います。最初にガイドラインをつくり、日本家庭でのそれらのやり方の説明書を作成し、利用者とシッター双方で、内容を打合せし、もし、英語が理解できない人ならば、あらかじめ、英語も話せるコーディネーターを用意し、双方が理解できるよう努めることが大切なのではないでしょうか。

コミュニケーションに自信なし（ねこぱんだ・東京都・45）

子どもをお願いするからには、細かいお願いが必要になると思います。私は英語でお願いをするレベルにはありません。また、子どもにとって幼少期に英語で接してもらうことはいいことかもしれませんが、街で見かけるナニーと子ども(アメリカ人)は大した話をしているわけでもなく、大した魅力ではないように思います。ナニーは資格が必要な仕事ではないと認識していますが、ナニーとしてのビザ発行するのは考えてしまいます。

10万円は払えない（tarshu・東京都・43）

外国人介護士の言葉の壁については、もう少しハードルを下げて共生する道を探る必要があると思いますが、どちらも「命」を預ける訳ですから、安易に妥協する話とは思えません。まして、密室で物言えぬ子どもを預けるのですから、制度自体中途半端に導入すべきでないと思います。それに私は公立保育園に子どもを預けるダブルインカムですが、10万/月なんてとても負担できません。日本に合う制度を構築してほしいと思います。

自分さえよければいい、ではない（Jerryb・東京都・45）

お金を払えば何でもありでしょうか。海外で暮らしたことがあり、東南アジアのメイド文化も直に触れた経験から理解していますが、あそこまで割り切れるのは異なる文化背景があるからだと感じます。下地が違うところにコストだけで外国人労働者をはめこむのは、お互いに幸せではないと思うのです。そうでなくても外国人差別がなくせていない日本です。このような選択肢が出るほど託児環境が悪いことこそが、問題だと思います。

Jenybさん、そうなんです。日本の託児環境が悪いことこそが問題です。量的にも不足していますが、日本の託児システムが、あまりにも「画一的」であることが問題でもあります。地方では保育所は余り通勤時間も短い、だけど、女性の雇用機会がない。大都市では雇用機会はあるが、現在の多様な働き方に適した「保育システム」がありません。全国一律、画一的に保育所が運営されています。
 
ぽるこさんのように、どうしても、非標準的な時間に仕事をせざるを得ない人は、たいへんな苦労を強いられます（私が調査した中で例外は、旅館・加賀屋さんの保育所で、土日も早朝から預かり、従業員の働き方にちょうどよい保育時間を設定しています。午後の空いた時間に子どもに会いに来て、各自の休日に子どもと一日過ごします）。
 
先進国や新興国では、女性の社会進出のため、保育者不足に苦しんでいます。その中の一つの選択肢として増大しているのが、外国人メイドです。もちろん、多様な働き方に応じた保育システムを国内の人材を活用して構築するのがどの国でも理想でしょうが、それができるまで待っていては、少子化は止まりませんし、女性の社会進出にもブレーキがかかります。
海外調査で、メイドがいたらから、仕事を続けられたという声を聞くにつれ、日本でも、外国人メイドを雇えれば仕事が続けられたというケースがたくさんあると思います。
 
もちろん、言葉の問題（ねこぱんださん）、給与の問題、外国人の人権の問題、安全の問題（tarushu）など、解決すべき問題はいくつもあるでしょう。ただ、現にあれば楽になる人がいる時に、選択肢の一つとして導入したほうがいいと私は思っています。
 
選挙たけなわですね。少子化対策や保育問題の抜本的改革について言及している政党はほとんどないということが、今の日本の現状を示していると思いますが、どうなりますか。注視していきたいと思います。


【山田議長の過去の円卓会議より】
◆今の仕事を辞めて、専業主婦になりたいですか？
◆あなたは今、幸福だと思いますか？

• 2012.12.07
• 山田昌弘 中央大学 文学部 教授