イー・ウーマン（ewoman）

働き方と共に考え方も変えよう（さくらいろ・東京都・41）

イクメンも「男のくせに何で子どもの送り迎えでさっさと帰るんだ」「俺たちだって帰りたいのに」という男性同士の揶揄から脱出して振り切るように帰っています。こういうことが起きやすい時間帯は朝か夜。つまり昼間、如何にコミュニケーションを闊達に出来るかが勝負ではないでしょうか。分業、担当制は上司が率先して工夫し、会議などのコミュニケーションは携帯でもスカイプでも可能。つまり働き方が変わるなら頭の中も変えよう。そのために様々な議論をすることにはとても価値があると思います。

今は分のためだと思っている（くみこさん・宮城県・36）

「男性は「納得する目的があって集い・話し・行動する」という紹介を読み、自分もこの傾向があると思った。ワークライフバランスは、自分のためだと私は思っている。大学在学中に両親が病死し、その後も家族の手助けにだいぶ時間を割き心を砕いてきているし、仕事の上でも様々な家族のやり取りというのを知る機会があった。そういった経験を踏まえ、ワークライフバランスは自分のためだと思えるようになったのだと思う。数年前までは仕事こそが自分の使命だと本気で思っていたのだから。

企業のトップからもサポート（Nina・海外・その他・50）

ダイバーシティーの一環ということで会社のトップから「女性が働きやすい、父親も子育てにしやすい環境を作るための提案を」と、会社の全体会議などで話がよくあがったりするかと思います。提案等を募るのも大事と思いますが、同時に会社のシニアマネージャーレベルの男性等が、例えば、子どもを保育園からピックアップするため早目に帰る、病気の子ども看病のため休むなど、実際に子育てに関与している状況を社員に見せる方が、よっぽど社員レベルの意識も変わるのではないかと思います。

社員とその家族の幸せのために（若草物語・香川県・52）

現在経営者として社員の家庭環境にも気をつけていますが、思いがけず家族を失ったり、病人を抱えたりすることもあります。そんな時に働きにくい思いをしない職場でありたいと思っています。経営者の意識、職場の雰囲気がそれを支えます。いつ何時自分の身に降りかかるかもしれない、そう思えば助け合えるのではないでしょうか？　皆が「お互いさま」の気持ちを持つことが、子育てや家庭の問題を抱えながらの仕事を支えるのではないかと思います。

できる人にやらせよう。（aibon・埼玉県・36）

研究開発職です。モノカルチャー組織は報酬が時間軸で超過労働になりがちで視野も狭くなり、ビジネスシードのイノベーションは生まれにくくなります。男性が外で滅法奉仕で働き、女性が家庭で後方支援というモデルは高度経済成長で諸外国に追いつく目的があったから。未来を作るイノベーションは、過去の成功体験にとらわれた企業の男女の固定役割意識が足枷になっていると思います。

仕事も家庭も平等（aaa11・海外・その他・44）

朝から晩まで仕事している体制は夫婦同じ。働くお母さんが当たり前でお父さんも子育てが当たり前という環境だからこそ、ご飯を作ってくれたり、私が帰りが遅いときは先に帰ってくれたり、出張中はフルで面倒みてくれたり、とお互いがお互いの仕事を理解しあってうまくいくように働きかけ、感謝しあいます。主人の周りの人たちもそのような奥さんの仕事に理解のある男性が多く、有り難いです。社会ぐるみでそういう意識が持てるよう、国や会社、学校、自治体などが盛り上げていく必要があると思います。

子どもを会社へ連れてくる（ayaPa・神奈川県・38）

総合職同士社内結婚のご夫婦は時々、子どもを会社に連れてきて、残業中、会議室で宿題をさせています。あのかわいらしい子ども達にトラブルが起こって急ぎ帰らざるを得ないのなら、かわいそうだ、早く帰ってあげてください、という雰囲気になっています。普段からの公私共に話ができる関係になっておき、お互いに助け合えるくらい、仲良くしておくことが大切だと思います。

今までの生き方を払拭する（imagadaiji・39）

戦後、国策で「男性は仕事、女性は家庭」の生活スタイルが一番安い税金で生活出来るよう制度が整えられた。この考え、思い込みを根底から覆す必要があります。国の成長のために国民全体が”洗脳された”のだと感じます。マスコミや大企業にも大いに責任があると思います。欧米の様に仕事と家庭の時間を分け、時間にゆとりを持ち暮らすことが幸せだという、本来の人間らしい時間に立ち返る。これ以上経済成長せずとも暮らせる文化を育てるのが、今を生きる私たちの課題と考えます。

まずは自分･家族、そして社会（黒船・神奈川県・47）

私は子どもがいないので、子育てケースには当てはまらないかも知れませんが、子育ての環境を整えることには極力協力したいと思っています。ワークライフバランスは、自分自身の働き過ぎ（時間的に）を改善するためのテーマでもあります。会社勤めの人も、住んでいる地域の一員として行動することは、災害の多い日本において、有事の対応や防災･減災の為に欠かせない取り組みだと考えます。地域のつながりを持つことは、皆が住みよい社会にしていくために必須の課題だと思います。

参考可？:フランスの変遷（Prune・海外・その他・36）

共働き、家事子育て夫婦協働が主流のフランス。婚姻せずに家族をつくることも一つの選択肢であり、また、同性カップルも含め養子縁組家族も多い。家政婦、ベビーシッターシェア、託児所、幼稚園+託児時間、学校休暇中の託児サービス、父が送り、母が迎え、その逆も普通。こんなフランスも特にここ40年ぐらいで変化したようだ。背景が異なったとしても、なにか糸口が見い出せないだろうか。尚、私にとって家族はチーム。議長の質問への答えは「家族全員の為」です。

沢山のコメントありがとうございます。それぞれの立場からの視点、目的、理由、さらに生き方、経営者の立場からのご意見等、ご意見ありがたく拝見させていただきました。
 
「ワーク・ライフ・バランス＋ダイバーシティ」とは一体、誰の為で、何の為ですか？」という投げかけに対し、「今は自分のためだと思っている」「社員とその家族の幸せのために」そして「家族全員の為」とのご意見をいただきました。みなさんのご意見は、「今」の課題を解決するためという風に受け取れます。
ちなみに私は「子ども達に僕達大人が作った社会を、胸を張って引き継ぎたい」そのために必要な資源であると考えています。そういう「大人」が増えないと社会は変わらないと思うんです。
 
現在、社会には多くの単語が広がりをみせていますよね。
・ジェンダーバイアス　・ダイバーシティ　・ワーク、ライフ、バランス　
・男女共同参画　・レジリエンス　・キャリア教育　・女性の社会進出　
・イクメン、イキメン、イクジイ、イクボス等です。
 
これらのワードが一気に社会に解き放たれたことによって、意味や目的が連続性を失って、切り貼りされて売り出されているように私の目には映っています。これらのキーワードが指し示す「ビジョン」、それは「人財育成」「次世代育成」「社会性の継承事業」ではないかというのが私の持つ持論です。「女性にとって、男性にとって」このワードでさえ社会提案の戦略の一部でしかないと実は思っています。
 
プレゼン能力や社会情勢を意識した生き方や社会経験を持っている男性達に、「子育て」を通して「気づき」、男女共同の意味に、次世代育成に目を向けてもらいたい。旧来の社会通念（男は仕事、女は家事・育児）」におんぶにだっこの労働環境や家族像の有り方に疑問を持ち、自分達が変れば家庭が、地域が、職場が、社会が変って行くことに気づいてもらいたい。
 
その取り組みが妻の笑顔に繋がり、経済効果にも貢献でき、さらに子ども達が見守られ、のびのびと育つことが出来る地域作りに繋がり、「社会性の継承」にも繋がって行く。そのために「父親にとって子育てしながら働きやすい社会の実現」というキーワードが世に放たれるべきではないのか？　そう考えるのです。
 
「ありがとう」は「経験の共有があり相手の気持ちを察する事で生まれる感情」「おたがいさま意識」は、お互いが大事にしていることが共有されていることが前提だと思います。父親達へ経験の共有が進み、またイクボスの普及によりコミュニケーションを促進し、「子育てしながら働きやすい職場作り」をしている企業増えていく事に期待しています。
 
さて、ワークライフバランスやダイバーシティの促進により、労働環境の改善が促進され、業務切出しに着手する企業が増えていく中で、さらに総務省からは中間的就労の取り組みへの循環が生まれようとしています。地方や支社及び年収300万未満の世帯の中にも働く父親達が多く存在していますが、彼等にとっても無関係ではないはずです。どのようなアプローチを行なえば、全国に普及させることができるでしょうか。
 
それでは最後の問いかけです。
ワークライフバランスの促進は、都市部や富裕者層だけの取り組みですか？　より多くの人に普及させるためにはどのような知恵があるか、ご意見をお寄せください。



★村上議長の過去の円卓会議
父子家庭について意識したこと、ありますか？

• 2014.08.06
• 村上吉宣 宮城県父子の会代表、NPO法人全国父子家庭支援連絡会理事