働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3353 開催期間 2015年07月10日- 07月17日
今回も多くの投稿をありがとうございます!また、応援に励まされました。 皆さんの投稿全体を通じて、人道支援をとても良くご存じだなぁと感じました。特に『人道支援では信頼をかち得ることがとても大切である』という真髄を一つひとつの投稿から感じました。 実際に、信頼してもらえなければ、人道支援はできません。例えば、難民キャンプでみんなが必要としている物資を配る際、全員に行き渡るという『信頼』がなければ、大人しく列に並んで待つことはないでしょう。物資に殺到して、奪い合いになり、一つももらえない人がいたら、役に立つはずの配布活動が格差を生み、難民の方同士の間に争いを起こしてしまいます。 逆に信頼があれば、人々は秩序正しく落ち着いて待つことができます。体の弱い人が長く待たなくて済む様にと、譲り合いすら生まれるかもしれません。 人々が殺到して混乱に終わる様な支援をしない様に、待つという努力が報われる経験を積み重ねられる様に、工夫を凝らすことが求められている所以です。人の心を癒し、良い方向へ人を動かせるような人材の育成が必要と言う、にしひがしさんの投稿に大賛成です。ただ、援助をする人の人格や能力が信頼を与えられることが本当に望ましいのですが、支援活動に従事する私たち全員が素晴らしい人格者になることはなかなか難しいので、現状では、せめて仕組みで実現するように工夫を凝らしています。 元々、努力の結晶であった『普通の暮らし』を失ったので、難民になるという経験自体が、人に不信を植えつけてしまいがちですが、努力が報われることに再び自信を持てたら、今の暮らしが厳しくても将来に希望を持てる人が増えていきます。blueberry53 さんの投稿にある様に『明日への希望をいだかせる様々な人道的支援は長期的な安定への基礎づくりであり、必ずしなければならないこと』なのです。 真打ちさんの投稿の様に、人が起こした悲惨な出来事を解決に導くのは人だと私も信じています。厳しい状況でも自らの力でその状況を変えていくためには、一人ひとりの難民の方が行動することが不可欠です。その行動は、変えたいという思いや変えられるという希望から来るものだと思います。そして希望は、mayupyon さんの投稿にある様に武力によらない関わりからしか生まれないと思います。 また、いぬいるかさんの投稿にある様に、『非武装と平和憲法によって守られていた日本』の団体であり、その国の出身者であるということによって、私たちが守られていた部分は大きいです。従ってこれから現場のリスクが高まることは心配です。 同時に、対立を武力で解決できないとすれば、多様な意見を徹底的に議論して、異なる考えにどの様に折り合いをつけるかを発見する知恵を発揮するまで話し合うことでしか、真に平和的な紛争解決はないと思います。質問にも正面から答えないまま強行採決するというのは、多様な意見の抹殺、もしくは数の暴力であって民主主義ではありません。多様な意見が完全に無視するという暴力がふるわれたという意味で私も個人的には断腸の思いです。 blueberry53 さんやunagi さんの投稿にある様に、安全確保は不可欠です。NGOは武力を持たない為に、無防備だと思っている方がいますが、JENだけでなく、多くのNGOはとても慎重に治安管理をしています。そして、読者のみなさんも感じておいでの通り、難民の方々の安全は、武力でなく信頼でしか確保できません。信頼を築きあげるには、気の遠くなる様な時間が必要ですが、前回お伝えした通り、武力では決して紛争は解決できないのです。 『抑止力』という言葉を良く聞きますが、軍備が抑止になるとしたら、それは恐怖による抑止です。恐怖がある時、人は幸せではいられません。信頼による抑止を広めることで、一人ひとりの幸せを確保しつつ抑止してゆきたいものです。 その為に皆さんにできることがあります。しばらく会っていない友達のことを「どうしてるかな」と思う様に、たまに、で良いので「イラクの人たち、どうしてるかな」と思って頂きたいのです。それが信頼を築く第一歩になるからです。皆さんお一人お一人のほんの少しの思いがイラクの方の幸せをサポートできることを、改めて心に留めて頂ければ幸いです。1週間有難うございました!★木山議長の過去の円卓会議・国際支援、してますか?・復興支援。自分にできる事を続けていますか?
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