イー・ウーマン（ewoman）

本人の意思を尊重（Zonnetje・海外・その他・40）

どこまでまともに話ができるかにもよりますが、入る本人の意見を尊重したいです。義母ははじめデイリーサービスのみで一人暮らしをしていましたが、老人ホームに空きができた時点で、自分でできることできないことの見極めがつけられ、議論なくすんなりと引っ越しを認めてくれました。あとは、私達が海外在住のため、そういう親族をどこまで認めてくれてくれるかも要点になると思います。

費用、立地、入居者の雰囲気（unagi・東京都・54）

両親とともに、祖母の施設を選んだ経験があります。まずは「費用」。月額もですが一時金は我が家が負担することになったので、これはずいぶん話し合いました。さらに、高齢の親が通いやすい近隣であることも重要でした。あとは、入居されている方々の雰囲気です。いくつかまわりましたが、食堂で集まった方々や、廊下でのんびりしている方の表情がとても柔らかい感じだったので、そこに決めました。近所の人たちの口コミは本当に人それぞれで、参考にはしにくかった記憶があります。

他人事だと思いがちでした。（ゆみ子・愛知県・33）

80歳を超えた祖父母は父母と同居。私は気楽なものでした。祖父のガンが発覚し最期のほんのひと時、自宅での介護となりました。そんなことを思い出しながら、施設には、ちゃんとした介護士の方がいて欲しいと思います。ちゃんと誠実で、ちゃんと日々勉強をしているような方です。介護はする側とされる側で身体が触れ合うことが多いです。だからこそ、介護者の家族にとっても信頼できる方が必要だと思います。

いざという時のために知っておく（るんちん・東京都・43）

私自身はまだ親の介護・老人ホーム探しの経験はありませんが、地域の病院がなくなる問題に直面し、病院との付き合い方を地域住民が自ら見直さないと、本当に必要な人に医療・ケアが行き届かないのでは？と問題意識を持ちました。育児と違って、突然・いざ必要になるのが介護だとしたら、今から地域でどういう資源があるのか、遠く離れて暮らす親の地域には何があるのか、いざという時のためにどこに聞けばいいのか、調べ方、準備の仕方を住民が学ぶ場をつくりました。

寝たきりにさせないプログラム（abbyi・神奈川県・37）

祖母が入院した際、退院後の受け入れ先を選定するときの条件が、「寝たきりにさせないためのプログラムを持っているかどうか」でした。たまたま介護の専門資格を持つ叔母がいたため、そういう視点があるのか、と、気づかされましたが、非常に重要なチェックポイントだと思います。

笑顔度数（marco302・海外・その他・44）

先日、入所料の金額で老人ホームの質は分らないといっていました。当然、目に見えて分る施設の質は高いのでしょうが、そこで働く人々までは金額では計れないとのこと。住まいに関しては住めば都。なので、豪華な設備よりも、そこで働く人々の笑顔、また入所されているご老人の笑顔で決めたいと思います。虐待があればご老人は痴呆であっても職員の方を怖がり笑えないでしょうし、忙しければ職員の方も笑顔は出せないでしょうから。

本人が選べたら良いなと思う（まうやん・東京都・44）

私の母はまだ働いていますが、祖母は施設に入っています。祖母の施設入居は祖父の急逝後で慌ただしく母や伯父は大変そうでした。老老介護だったことが原因です。祖母の施設は大変大きく古いところなのですが、出来ればもう少し明るく、消毒臭もなく、綺麗な施設に入ってもらいたいとは今でも思っています。自分の母であれば小ぎれいで小回りの利くところが良いなとは思いますが、金銭面はとても心配です。出来れば本人が選べたらベストですが。

信仰が支えになる例も（Elda・東京都・52）

父母は高齢介護に至る前に病死し、実子がなく私が身元引受人をしていた伯母は、まだ60歳の時に自分で選んだ介護付老人ホームに入り、20年後にホーム内の入院施設で亡くなりました。従って今回の設問に対して私はNOと答えざるを得ませんが、伯母が最後まで自分らしく生きた姿から、自分の信仰を最優先してキリスト教主義の施設を自分で納得して選んだことが大きかったと感じました。翻って私は、経済的な制約が何より大きく不安ですが、もし信仰を持っているならば重視しなければいけないと思います。

選択肢はあるのか？（cheetan・千葉県・46）

昨年母が直腸がんで手術し、介護の問題を身近に感じました。幸い元気に退院したため「NO」を選ぶことになりましたが、考え始めなければいけない問題と認識しています。ですが、必要な介護の内容、経済的な問題、施設までの距離等を考えたとき、「ゆずれない基準」に固執できるほど選択肢があるのか疑問です。息子のために同居してくれている母は近隣の身内が私しかいないため距離の問題が第一ですが、経済的に余裕もありません。

幸運だったケース（einstein・千葉県・64）

母は老衰のため入院を余儀なくされましたが、運よく療養型医療施設が見つかり、転院することができました。その際、病院の相談員、地域包括支援センターの方々と私の四者が一堂に会し、話し合いの結果、自宅の近くで皆様がすすめる施設に決めました。何も知識、経験のない家族でしたが、紆余曲折はあったものの、本当に運が良かったと言えると思います。母の介護入院生活も、幾つかの問題はありましたが、ベターな選択だったと思います。関係者の皆様には感謝する次第です。

今回は老人ホームを選ぶポイントやこだわりを具体的に述べて投稿頂き、ありがとうございます。
やはり“費用”“立地”“人”がネックになる方が多いですね。“寝たきりにさせないプログラム“や“宗教”など興味深い内容もありました。
 
老人ホームは介護しているだけでは満足されない時代になりました。他と差別化するために医療やリハビリ、レクリエーションなどの付加価値を付けて競い合っています。当然ながらサービスが増えれば入居金や月額に跳ね返ります。安かろう悪かろうにも、悪かろうを理解して選択しているかどうかが重要です。
 
一方、人（＝介護力）は簡単に見抜くことができません。marco302さんの「笑顔で決めたい」やungaiさんの「雰囲気や表情」などの意見にあるように、見学する方の直感に頼るところが多い状況です。私自身、介護力の高いと思われる施設をお客様に薦めても、物足りないと言われたり、手薄と思いながらも十分ですと言われたり、介護に対する価値観は人それぞれです。
 
Zonnetjeさんのように海外にお住まいの方は、すぐに駆けつけることができないので、普段の介護が一番気になるところでしょう。そのような方のためにLIVE中継を行っている施設も出てきました。
 
るんちんさんは、地域の資源が減少することを懸念され、いざという時のために住民が学ぶ場を作られたことは素晴らしいと思います。それによって自治体の介護に対する温度差が判りますし、知ることで安心できることが多いからです。
 
次回への問いかけは、あなたは老人ホーム派ですか、それとも自宅介護派ですか？　その理由も合わせて教えてください。

• 2015.10.07
• 笹川泰宏 株式会社シニアホーム相談センター　代表取締役