イー・ウーマン（ewoman）

客観的評価を！（ゆみ子・愛知県・34）

日本でも仕事の成果を評価しますが、それが単位時間あたりの評価なら、時短の罪悪感もなく、ダイバーシティな社会へと変容すると思います｡まずは女性の躍進でも、その先には介護や障害者雇用とあらゆる人材の活用があり、経済力のある日本になることで、女性活用の価値が実感されると思います｡将来労働力になる子ども達のためにも、誰もが等しく評価される権利があることを主張し、それを実行していく義務を負っていることを私たちが口にする｡そこが、スタート地点なのではと思いました｡

メンタルモデルを変える（mayupyon・東京都・45）

「何かを犠牲にしなくては本当にやりたい事を実現できない」というメンタルモデルが、私を含め多くの女性の心に潜んでいるのではないかと思います。そのような刷り込みや思い込みを外して、欲しいすべてを手に入れて幸せになることをおそれず、自信を持ってどんどん突き進みたいです。私自身はまだまだ理想には程遠いですが、まず自分が迷わず前へ進むことが後輩にも良い影響を与えると信じています。

女性も男性もと考えて動いてみる（いのくち・東京都・50）

「女性が活躍する社会」は、女性だけのメリットを謳うのではなく、「男性も幸せになれる社会」だと社会全体で考えることだと思います。女性に対する特別措置を前面に出すのではなく、たとえば介護休業制度など、男性でも子育てなどが終わった人たちでも直面する制度と抱き合わせで模索したいと思います。いま職場の先輩で、親の介護のために介護休業に入った方がいます。まずはその分の仕事をしっかりサポート。そして、できれば在宅ワークなどを認めてもらえるよう、会社に訴えて実現したいです。

仲間との勉強会で議論を深める（あさーかす・大阪府・44）

私は自営業の男性で、スタッフは全員女性です。男女の別なく深夜残業当たり前の広告業界ですが、私の事務所では環境を変えるよう努力してきました。また、同業者との定期的な勉強会で、この業界の悪しき習慣を変えるべく提案してきました。しかし、まだまだ周囲は昔ながらの感覚が残り、男性は深夜まで働き、子育ては妻任せです。女性の意識はもちろん重要ですが、男性も意識を変える必要があると思います。次回の勉強会ではスウェーデンの女性活躍推進の歴史を取り上げ、話し合ってみたいです。

男性の育休取得を応援（abbyi・神奈川県・38）

どちらかというと、男性の方が古い考え方にとらわれていることが多いような気がするので、育休や子育てのための有給を取得する男性社員がいたら、心置きなく楽しめるよう、できるだけ協力したり、休暇中の楽しかった出来事に耳を傾けたりするようにしています。少しずつ、男性が家族のために休みを取ることの罪悪感が無くなっていけば、女性が休まなければ家事育児が回らない状況も改善するのでは、と思っています。

思考の整理（真打ち・栃木県・47）

私の頭の中は、常に ”見えない部分＝心” の整理をしている。基本的に、価値観の擦り合わせになるような議論はせず、正しい事と適切な事は分けて考え、主旨と異なる部分に意識が飛散するのを防いでいる。また、無意識にストレスを蓄積しないよう、退勤後に仕事の事を考えるのも自身では『残業』とみなし、スイッチ切替えを意識。突発的な出来事にも混乱しない余力を維持している。異業種で複数の仕事ができるのも、この考え方に支えられている自負がある。

一歩踏み出す勇気を与える（kemkem・岡山県・57）

私の会社にも真面目で優秀な女性社員はたくさんいます。でも私が感じるのは彼女たちが「女性」という安全地帯から出て行こうとしないこと。多少の理不尽はあっても有能な秘書という立ち位置は居心地がいいしその方が出世も早いかも。でもそれでは世の中は変わらない。彼女たちを外に引っ張り出す努力をしつつ、多少叩かれても意志を通して仕事をすることの魅力を示していきたい、と日々努力中です。

人と助け合う（にしひがし・茨城県・45）

家族、友人、隣人、職場の仲間、互いにマナーを守りながら、助け合う、コミュニケーションをとって必要なときに力になる、そういう関係を日ごろから築けるように、自治会、保護者のPTA活動、子ども会、職場などで、リーダーが中心となって、仲間のコミュニケーションを構築していくことだと思います。

いよいよ、最終日を迎えることになりました。
 
「私たちが権利を口にすることがスタート地点」（ゆみ子さん／女性）
「在宅ワークなどを認めてもらえるよう、会社に訴えて実現したい」（いのくちさん／女性）
「仲間との勉強会でスウェーデンの女性活躍推進の歴史を取り上げたい」（あさーかすさん／男性）
など、日々の変化のために必要な、具体的な行動を提案する皆さんの投稿が増えました。
 
mayupyonさんは「『何かを犠牲にしなくては本当にやりたい事を実現できない』というメンタルモデルが、私を含め多くの女性の心に潜んでいるのではないかと思います。」と言っています。本当にそうだと思います。私はそんなメンタリティを応援したい。
 
今回のまとめとして、最後に私が思う「ロールモデル」、そして「ネットワーク」の重要性をお話して、この会議をクローズさせて頂きたいと思います。
 
＜ロールモデル＞
ロールモデルが何故大事なのか？
それは、彼女（あなた）たちのみが真実の代弁者だからです。前回も申し上げましたが、眠れない夜、突然の発熱、ほぼ徹夜明けの会議、などものすごい経験を乗り越えた彼女たちこそ、働く母たちが力づけられる存在となります。
ロールモデルがオープンに、例えば子育ての話を相談しやすい環境を創ることなどにより、自分が受け入れられていると感じ、励まされるのだと思います。そして、これは連鎖反応を引き起こします。誰かが産休をとれば、周囲からどのようなサポートが必要かがわかるので、次の他の誰かの産休、また復職後に率先して支援ができます。こうして、ドミノのような良い波を作ることで、状況を変化させていくことが大事なのだと思います。
 
＜ネットワーク＞
にしひがしさんの「自治会、保護者のPTA活動、子ども会、職場などで、仲間のコミュニケーションを構築していくこと」という投稿でもあるように、ネットワークは本当に私たちの命綱です。自分のパートナー、家族はもちろんのこと、物理的なサポートだけではなく、悩みを語れる存在、話し合える存在こそあなたの心をサポートしてくれる存在となります。
H&Mでも「H&M Mama」というコミュニティを作り、同じ職場で働く仲間たちが日々、色々な話題で盛り上がっています。イー・ウーマンこそ、すばらしいネットワークだと思います。そしてこれから社会をより良いものにしようと思う仲間がいる。ここを見つけられたみなさんは幸運ですね。
 
今回の議論を通して、たくさんのアクションの提案、考え方を切り替えるヒントがありました。皆さんもお互いにインスパイアされたと思いますし、私もたくさんのアイディアを頂きました。毎日の一歩が確実に私たちの未来に繋がっています。
皆様、お付き合い頂き本当にありがとうございました。みなさんにここでお会いできたこと、そしてこのような機会を頂けたことに心から感謝します。


★クリスティン議長が登壇された
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トークショー「女性の経営で変わること」

• 2016.10.14
• クリスティン・エドマン H&M 日本法人 代表取締役社長