イー・ウーマン（ewoman）

ボランティアで参加できる仕組み（DiamondBar・東京都・47）

税収が潤沢なところと、過疎に向かいつつあり税収の少ないところを一律に議論できないと思います。地方の小さな市町村では実際にボランティアのような状況のところもあると聞いています。私もボランティアのような形がいいと思っていましたが、お金にゆとりのある人しか政治に参加できないのではよくないと思いました。そのため、仕事をしている人でも参加できるように議会を土日や夜に行うとか、現在のやり方を変えていかなければならないと思っています。

報酬ありきでもいいと思う（Nyaon.・兵庫県・43）

兵庫県に住んでいる為、政務活動費は、号泣にマラソンに切手議員にといろいろと別名がついた調査対象の議員が多く、有権者の1人として嫌が上でも注意するようになりました。不正している方々ばかりが目につきますが、私の住む市には、町を良くしようとまじめに活動している方もおり、活動報告を確認すると政策調査研究等が必要だと感じます。国は地方創生と言っておきながらの地方にまかせっきりです。そんな中で地方議会はボランティアでは地方はどんどん衰退していくような気がします。

有志で構成（真打ち・栃木県・47）

年間の実働日数や、勉強不足で議会に臨んでも滞りなく遂行できてしまうなら、誰でも出来る内容とも解釈できる。この場合、ボランティアが担っても問題ないのでは。有志の集まりにする方が、地方政治に対する姿勢が誠実かも知れないが、まずは内容を見直すべきだ。通夜や葬儀に、(本人が疑問視しながらも)連日の様に参列するケースもあると聞く。票への影響という側面もあろうが、規約の改正も視野に改革して欲しい。また、全国の自治体で、領収書をネット公開することには大賛成だ。

ボランティアには反対です（いまいくん・埼玉県・53）

地方議会はボランティアでとの議論ですが、個人的には反対です。リスクとリターンが表裏一体なように、議員に責任を課すのであれば、それに見合った報酬は必須であると思います。要は「ボランティアなんだから」という甘えを許さない！(笑)　また、政務活動費と同時に議員としての活動実績に関してもネットでの公開を義務付けてはいかがでしょうか。そうすれば有権者もチェックしやすくなると思います。議員報酬に関して言えば、金額を減らすより定数を見直す方が先決であると考えます。

活動の証として（おれんじ７８・神奈川県・38）

資産のない人も含めて多様な人材が政治活動ためには、少なくとも生計を維持する程度の報酬や、まじめに活動している場合の政務活動費は必要と考えます。もっとも、領収書は、活動の客観的な証として積極的に公開してほしいです。「政策実現に尽くします」といっても、単なる心つもりなのか現場まで足を運んで検討するのか、かなり温度差があるように感じます。名誉職ではなく、実際に活動する政治家がだれか判断するためにも公開してほしいです。

ボランティアでよい（緑風・京都府・45）

私も議長のご指摘のとおり、議員報酬は高すぎると考えています。理由は、市議会の議事録などを閲覧しても、さほど専門的な議論はされておらず、多くの場合、出身母体の主張をしているだけだからです。経済的に余裕のある者しか議員になれないとの反論もありましょうが、生活のための議員活動が真にその地方公共団体の住民のためになる政策を実現できるとは思えません。

相応しい報酬（にしひがし・茨城県・45）

政務活動費について、議員の活動について詳細はわかりませんが、国を支えるに相応しい報酬が、社会全体からみて（つまり税収などを勘案して）支払われるべきであると思っています。ボランティアは自治会レベル、子ども会レベル、老人会レベルでいいと思っています。それより上のレベルであるために、相応しい役割を、相応しい報酬、政務活動費で行ってほしいです。それを審査する機関を各行政団体にあってもいいのかもしれません。常に情報公開の形で。

求められる「新しい自治体」の姿（シンゴパパ・静岡県・49）

年に数カ月拘束されるという意味では、やはり有償ボランティアだと思います。但し、既に始まっている人口減少社会、少子高齢化社会においては、色々な職業、立場の人が、自治体の構成員でありながら、自治体を運営する側にもまわるという形が望ましいと考えます。現在、「自治会」で実現している運営を拡大した形、そこに住む人が、共働して運営していく、「新しい自治体」の姿がこれからの社会に求められていると思います。

活動費は必要なのか？（Kit・福岡県・66）

なんとなくですが、議員が活動することに対する費用補填という感じで漠然と捕らえています。そもそも議員になって政治を行おうという人に活動費を渡す必要はあるのでしょうか。活動費というからには費用に見合った対価が必要で政治活動ならば年に一回でも活動報告書を提出させ、これを対にして公開することで不正利用はなくなると思いますし、市レベルから国政まで性善説も良いですが成果を求めることは間違いでしょうか？

実にさまざまな投稿をいただき、ありがとうございます。そもそも地方自治とは何でしょう。自治体の規模はさまざまです。DiamondBarさんが言われるように、潤沢な自治体もあれば衰退に向かっている自治体もあります。国の財政から「地方交付税交付金」という形で年間10兆円を超える金額が自治体に支払われていますが、それでも借金を抱えているところも少なくありません。借金があまりに膨らめば夕張市のように行政サービスが維持できなくなります。夕張については、ちょっと古いですが、鈴木直道市長の書いた記事をお読みいただければよくわかると思います。

Nyaon.さんの「国は地方創生と言っておきながら地方にまかせっきりです」というご指摘にひとつのポイントがあるような気がします。地方自治はまさに国に頼らず地方が自ずから治めることが原則です。その意味では地方創生の音頭は国が取るとしてもアイディアは地方に任せるのが本筋でしょう。もちろん財政的な支援は必要だと思いますが、本来は地方が能力を発揮しなければうまく行かないと思います。

人口の大きさを考えてみましょう。人口が数千人の村とわが横浜市のように380万人もいる超大都市では同じように考えることはできないでしょう。地方政治は国政よりも、住民に近いものであるはずです。住民に直接サービスを行う基礎自治体は、安全保障とか外交とか大きな課題ではなく、生活に密着した政策を決めます。たとえば水道料金、ゴミ収集、介護サービスなどなど。そのために私たちは住民税を払い、それで地方行政を維持しているわけです。そうだとすれば、地方政治こそ政治の原点と言っていいかもしれません。

アメリカという国は、国の成り立ちからして、地方自治の積み重ねのような国です。それぞれの基礎自治体で首長ばかりでなく、警察署長や地方検察官などが選挙で選ばれるのもそのためです。なおこのあたりは『アメリカのデモクラシー』という本を読むと、日本との違いにちょっと驚かれるかもしれません。

アメリカはともかく、私たちはこの地方自治の在り方をもう少し真剣に考えなくてはならないと思っています。それは私たちの属する自治体がまさに衰退傾向にあり、その動きは加速するからです。もちろんそのスピードはそれぞれに違いますが、そうした状況のなかではまさに私たちが選択をしなければならないのだと考えます。

その意味で「議員が職業」である時代は終わりが近づいているのかもしれません。つまり自治体が衰退しているときには、自民党とか民進党、共産党とか言っていられないもっと切実な問題に直面するからです。その意味では、むしろ多くの住民が参加できるような仕組みが必要でしょう。そうした大きな流れの中で、議員の報酬やら政務活動費の問題を考えることが大事だと思います。

長くなりました。さて皆さんにお尋ねします。自分の住んでいる自治体の財政が傾き始めたら皆さんはどう対応されますか。増税もやむなし？　議員や職員の給料カット、あるいは議員定数や自治体職員の数を減らす？　それとも行政サービス、たとえば介護費用をカットする？　インフラ（道路、橋、水道などなど）も値上げあるいはカットする？

まだ今のところそうした問題に直面している方は多くはないと思います。しかし目の前に迫っていることも事実です。政務活動費の問題からずいぶん大きな問題に話を広げてしまいましたが、ぜひ皆さんのお考えをお聞かせください。





★藤田議長の過去の円卓会議より
・アメリカ大統領選、興味ありますか？
・三菱自動車。よくなると思いますか？
・海外メディアのニュース、ウォッチしていますか？

• 2016.10.26
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹