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会議番号:3439 開催期間 2017年05月26日- 06月02日
トランプ大統領は、地球温暖化対策の国際的な合意であるパリ協定からの離脱を宣言しました。2015年末に結ばれたこの協定は、各国が長期目標を定めて温室効果ガス(二酸化炭素)の排出量を削減し、今世紀後半には、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという画期的なもので、地球温暖化対策としては1997年の京都議定書以来のものです。 中国に次ぎ世界第2の二酸化炭素の排出国である米国が協定から抜けることは、地球温暖化に向けた各国の動きを鈍らせるだけでなく、国際的な米国の孤立を際立たせることになりそうです。二酸化炭素という「経済発展の負の財産には、中国に次ぐ排出国である米国が率先して取り組む必要があるはず」(真打ちさん)で、石油業界の支持を受けるトランプさんの暴走というしかありません。 中国はパリ協定の堅持を表明していて、自由貿易も温暖化防止も、いまや中国が優等生で、世界のリーダーという意味では、米中逆転ですね。地球温暖化対策といえば、日本は省エネの先進国として世界を主導してきました。日本はパリ協定の順守を世界に向けて大きな声で発信しないと、この問題でも中国にお株を奪われることになってしまいます。米国が世界のリーダーであるうちは、日本の米国追従も目立ちませんが、米国第一主義を採るトランプ政権に追随していると、「気が付けば米国のお供は日本だけ」(cheetanさん)になりかねません。 先日、北京で開かれた「一帯一路」の国際会議が典型ですが、このところ中国がぶち上げる国際的な枠組みに世界がなびいているように見えます。「中国は米国にとって最大の仮想敵国」(DiamondBarさん)のはずですが、「取引」が好きなトランプ政権は、北朝鮮問題の解決を中国に委ねる代わりに、中国に対する敵視政策を抑えているようです。尖閣問題を抱えているとはいえ、米国との安保を頼りに、中国との関係改善をないがしろにしていて大丈夫でしょうか。「日本の安全保障が脅かされていても、トランプ氏は今はそこに注力する気がないように見えます」(あさーかすさん)、「東シナ海についても中国へ積極的に働きかける様子がないので、日本との同盟関係もどこまで意味があるのか考えてしまう」(unagiさん)と、おふたりが指摘する通りで、「今の米中関係は、日米安保条約と矛盾している」(violet-mさん)ということになってしまいます。 日本は、どうすればいいのか。北朝鮮問題では、「東アジアをベースとした世界全体の安定のために、隣国の中国、韓国とともにソフトランディングする道を提案・推進してほしい」(シンゴパパさん)という提案が出ていますが、これに限らず、貿易でも、地球温暖化でも、日中関係を改善して、安定的な対中関係を築く時期に来ていると思います。トランプ政権の暴走は、日本が米国追従からコースを変更するチャンスでもあると思います。一週間、いろいろな意見をありがとうございました。★高成田議長の過去の円卓会議より・東北産の農林水産物。食べていますか?・米国第一主義、日本に対応策はありますか?・トランプ大統領誕生。日本ができることありますか?
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