働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3501 開催期間 2018年06月29日- 07月06日
みなさま、いよいよ4日目。さまざまなアイデア、ありがとうございました。 セクハラ対策としては、1)トップの宣言 2)窓口 3)調査 4)セミナーなど再発防止措置 などがあります。 シンゴパパさんは窓口=「ホットライン」の設置をあげていましたね。これは会社の「措置義務」ですが、良いホットラインと悪いホットラインがあります。悪いホットラインは「通報しても改善されない」「通報すると悪いことがおきる」「そもそも窓口の人が知っている人」などで、通報しにくい「形だけの窓口」になっている。そういう窓口には相談は少ないです。良いホットラインは「相談件数、懲戒件数などが報告されている」「通報したらどうなるかのフローが見えている」「社内、社外、または相談する人(男女)を選べるなど、たくさんの窓口がある」「報復禁止が徹底されている」などです。 研修も一回で終わりではだめで、繰り返しの研修を(Jerryb・東京都・51歳)とe-ラーニングも提唱されていました。(blueberry53さん、makiさんがおっしゃるように「会社の風土」も大事。オープンで、セクハラを「することは悪いこと」という風土があること。 またITの力もありますね。Unagiさんが教えてくれた「ハラスメントや暴力の報告アプリ『カリスト』」。「自分が被害を受けた人物を登録すると、その人物による別の被害者がいる場合は通知がきて、正式に報告するかどうか決められるもの」というのは良いアイデアです。多くの人の声がITの力で可視化されるわけですね。実は日本でも猫が「それはハラスメントですよ」と通告する「ソレハラ」というアプリが開発されていました。匿名ですが、一方通行ではなく「そんなつもりではなかった」と通報された人からのフィードバックもできるそうです。 前に働き方改革で取材したシステムに「ウェアラブルセンサーでチームの幸福度を測る」というものがありました。今度開発者に「ハラスメントがあるチームかどうか」を測定できるか聞いてみたいですね。そういう人がいると明らかにチームの「幸福度」や「生産性」も下がりそうです。 法律の枠組みも重要です。日本には「企業に防止せよ」という法律はありますが、「ハラスメントはいけない」という規定はありません。 2019年までILO総会のテーマは「仕事の世界における暴力とハラスメント」。基準設定委員会が世界基準のハラスメント防止条約の内容を決定することになっています。世界銀行の調査では「刑法上の刑罰は79カ国が行っている」ということです。日本も今までの仕組みでハラスメントが防げなかったわけですから、新たな議論をする時期でしょう。 ある生命保険会社では「防犯ブザー」を持たせることにしたそうですが、うーん、どのぐらい効果があるのだろうか。まあ、ブザーを持たされたことで、いざという時は「大事な顧客でも我慢しなくていい」というメッセージになっているのかもしれません。 大事なのはimagadaijiさんが言うように「日本社会で、ハラスメントでは無い成熟したコミュニケーションが成立する文化が育つこと」でしょう。 そのためには、責任ある地位にある程度の多様性が必要。特に女性です。35%を超えるとティッピングポイントといって、風土が変わるそうです。 最後に『第三者視点』の活用についてお知らせしますね。ちゃぶ台がえし女子アクションでは大学生のための「セクシャルコンセントハンドブック」を作りました。その中に第三者介入の活用というものがあります。 例えば飲み会などで向いの女性がセクハラにあっている。気づいたら、直接「やめましょうよ」と介入する。できなかったら、気をそらす。また他の人に言って助けてもらう。この本で勉強になったのは「コップを倒すだけでもいい」というものです。確かに、コップを倒すと「わー、ふきん、ふきん」などと大事になって、空気が変わりますよね。メディアの女性たちは「よく、スナックのママが助けてくれた」と口々にいっていましたが、それが第三者介入です。 法律が変わることも大事ですが、明日からできることは「第三者」としての視点かもしれません。少しでも働きやすい、住みやすい社会を目指す、たくさんのヒントを、ほんとうにありがとうございました。★白河議長の過去の円卓会議より・セクハラを会社に報告したこと、ありますか?・あなたの会社の働き方改革、うまくいっていますか?
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