働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3580 開催期間 2020年02月07日- 02月14日
多くの投稿をいただきありがとうございました。イエス、ノーがほぼ半数ずつという興味深い結果になりました。イエス、ノーどちらにお答えいただいたかにかかわらず、教育や家庭環境を中心に、自身の体験も交えた多様な投稿が届いております。 まずは、日本の子どもの自己肯定感が低い背景についてご意見を伺いました。シンゴパパさん、おがわさん、ユリイカさんから「謙遜が『美』という文化」のためではないかというご意見をいただきました。質問紙を用いて調査を行うと、日本人は自己肯定感が低い結果が出るが、本音ではそうではない、という報告もあります。しかし、周囲の人の前で、子どもを低く評価してみせること、そのことが繊細な子どもたちには、「自分は取るに足りない人間」、「褒められることのない人間」という否定的なメッセージを与える、という考え方もできそうです。 ユリイカさんの減点主義、nekosaurusさんの同調圧力、などのキーワードに示されるように、日本の子どもたちは、受動体験が多い、被害体験を持ちやすい、そして自主的な体験が少ないと言えるのかもしれません。「何をやっていいかわからない」「どうせだめだと言われる」などと考えがちで、自己肯定感が低いとも推測できます。 まめちゃこさんの、「親との信頼関係が深かったかどうか」のご意見のように、乳幼児期の「愛着形成」も大きく関係しているのではないかと、私は考えています。虐待を受けると自己肯定感が低くなるのは、養育者から「ダメな子ども」というメッセージを与えられ続けることで自己感が育まれなくなる。いう心理的な側面で理解できます。しかし最近は虐待を受けた子どもには、脳に変化が起きるということに注目されています。さらに、ネグレクトや子どもを叱り続けるなどの行為でも見られることがわかってきました。虐待とは言えないものの、親との信頼関係の築き方が難しくなり、自己肯定感が育まれなくなっているのかもしれません。 私が最近危惧しているのが、スマホやゲームなどに幼少期に接することで、脳が慢性的な情報過多となり、自分自身を客観的に把握しにくくなっているのではないか?ということです。スマホやゲームが普及する20~30年前の調査と比較することが必要ですが、私たちが調査を行っているのは15年ほど前からで、その当時から自己肯定感は低い結果が得られていました。睡眠を十分にとる、朝食をきちんととる子どもの方が自己肯定感が高いことはわかっていますので、スマホ、タブレットなどの使用状況との関連を踏まえた調査を行ってみたいと考えています。 次回は、子どもに限らず、「日本人の自己肯定感」についてご意見をいただきたいと思います。1日目にコメントしたように、日本人の自己肯定感は低いことが多くの調査で示されています。それはどうしてなのでしょうか? まずはご自身の自己肯定感についてイエス、ノーでお答えいただいたうえで、ご意見をお寄せください。★古荘議長の新刊もお読みください『自己肯定感で子どもが伸びる 12歳までの心と脳の育て方』(ダイヤモンド社)★古荘議長の過去の円卓会議より・行き過ぎた教育は虐待?と思うことはありますか・自分は発達障害かも、と思ったことありますか?・自信をなくしている子どもを元気づける方法、ありますか?
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